「プレゼンの質疑応答って苦手なんだよなぁ…」。そんなときに手にとってしまうかもしれないのが前田鎌利先生のご著書「社内プレゼンの質疑応答術 ~決裁者を納得させる最強の答え方と準備の方法」です。

社内プレゼンに特化した質疑応答

本書の特徴は、書名にもあるとおり社内プレゼンに特化しているところです。すなわち、決済者が明確に分かっていて、その人からイエスをもらえればプレゼンの目的が完了することになります。

逆に言うと、一般的な質疑応答とは若干異なる特殊な状況と言うことになります。よくあるプレゼンテーションというのは、不特定多数で決済者が分からない状況で、聞き手に期待した行動をとってもらう、と言う状況です。そのような中での質疑応答は、「ARSA(アーサー)法」と呼んでいますが、

  • Acknowledge (質問者に感謝する)
  • Repeat (質問を繰り返す)
  • Spread (全体に広げる)
  • Answer (回答する)

というのが「王道」です。たとえば、下記の会話を思い浮かべてもらえればイメージがつくでしょう。

ご質問、ありがとうございます。○○と言うご質問でしたね。会場の皆様はどう思われます?実は回答は…

質問がでないのが理想のプレゼンテーション

では、著者の前田鎌利先生が提唱するところの社内プレゼンでの質疑応答の方法論を見てみましょう。

いよいよプレゼンが終わって質疑応答に入るわけですが、第一声は「何もしゃべらない」というのが一番大事です。『…以上です』と言って、後は決裁者が何を言うかを待ちます。

とのこと。理想的なパターンとしてはここで質問が出ずに、ゴーサインをもらうことになります。すなわち、

何もなければ「特にご意見がないようですので、こちらで進めさせて戴きます」と言ってクロージングします

となります。

プレゼンの質疑応答作成10チェック

本書には、「質疑応答作成10チェック」というチェックリストが用意されています。その中から1-5番目を紹介します(残りの6-10番目は本書の143pをご覧下さい)。

1 そもそもチェック そもそもやる意味は?
そもそもこの提案の根拠は?
2 メリデメチェック メリットデメリットを確認
3 リスクチェック 実施した際のリスク
実施しなかった際のリスク
4 時間軸チェック 過去、過去推移
現在、現状
将来予測、見込み
5 比較チェック 他社比較
業界比較
異業種比較

とはいえ、ここまで準備しても答えにくい質問というのは出るものです。それに対して、どう切り返すかも本書では解説されています。たとえば、先延ばしを示唆する質問。

  • もう少し議論した方が良いんじゃないですか?
  • まだいいアイデアが出そろっていない印象があるので、もう一度議論しませんか

などがそれにあたります。このような質問に対しては、その質問の根拠を求めたり、先延ばしすることによるデメリットを提示することによって、「いま、ここで決める」ことの必要性を明らかにする必要があります。

  • これ以上議論を継続することによるチャンスロスは○○○万円です。
  • 実施しないことにリスクとして、競合のシェア増につながることが予測されます。

のようなセリフになります。


画像はアマゾンさんからお借りしました。

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