Zoomの連携サービスを紹介します。第95回はZoomとA6 Church (エーロクチャーチ)との連携です。なお、そもそも「Zoomの連携サービスって何?」という方は、第1回をご覧下さい

デジタルからはほど遠い教会のイメージ

「教会」と聞いたとき、どんなイメージをお持ちでしょうか?敬虔な祈りの場、あるいは結婚式を行う誓いの場、はたまた尖塔やステンドグラスなどの荘厳な建物のイメージが頭に思い浮かぶかもしれません。ただ、共通しているのは、デジタルとはほど遠いこと。ところが今回紹介するZoom連携アプリは、「教会向け業務効率アップ」のためのものなのです。

ちょっと意外かもしれませんが、アメリカ人にとっては意外ではないのかもしれません。というのは、アメリカでは教会は生活のすみずみまで浸透していて、たとえばテレビを使った説教があるほど。そこで生まれた献金は、多くの教会を潤し、「メガチャーチ」と呼ばれる巨大宗教法人ができているとのことなのです。となれば、その巨大組織を管理・運営するためにシステムが必要なのは自明のこと。さらに踏み込んで考えれば、信者を増やすためにCRM的な活動が使われているだろうことも想像されます。今回紹介するZoom連携アプリ、A6 Church Managementはメガチャーチを対象としているようには見えませんが、このエッセンスは感じ取ることができます。

教会向け管理プラットフォームA6 Church

では、ホームページを見てみましょう。

A6 is the complete ministry management platform for churches

A6は教会のためのカンペキな管理ソフトです

というキャッチコピーの下、下記の機能が提供されています。

  • Check-in kids and adults (子どもや大人の出席管理機能)
  • Create, find, and engage community (コミュニティを作成、発見、活性化)
  • Online giving made easy (オンライン献金受け入れ)

などの機能が提供されています。この中から出席管理機能を見てみましょう。大人の出席管理は分かりやすいものです。ミサや宗教行事に誰が出席して欠席しているかを管理するというものでしょう。欠席が多い人には、「何か問題がありますか?」などのフォローアップも簡単です。これは、本人を気遣うとともに、信者の数を維持するCRM機能として使えると見ました。

一方の子どものチェックイン。これはどうも、教会が保育園を運営しているようです。日本でもお寺などの宗教法人が幼稚園を運営しているというのはよくありますが、アメリカにおいても似たような状況なのでしょう。そうすると出席管理はよりしっかりと運営する必要があります。日本では、子どもを送っていった親御さんが預け忘れて車の中に放置してしまったなんて事件がありましたが、そんなことにならないようにするためにITシステムが力を発揮すべき場面です。

教会のミサもzoomでやる時代

では、A6 Church ManagementとZoomの連携を見てみましょう。

Integrate Zoom with A6 Church to easily enable video conferencing for your small group meetings and keep track of your Zoom users.

A6 ChurchとZoomを連携することで、少人数のグループミーティングにzoomを簡単に導入できます。出席者の追跡もできます。

コロナウィルスの影響で、教会でのミサに出席をためらう人もいるのでしょう。そう言えば、韓国ではクラスターの発生源として教会がクローズアップされていました。そのような信者に向けてZoomミーティングで牧師さんの説教を届けるというのは、大いにニーズがあるでしょう。もちろんそれは魂の救済を求める信者の役に立つとともに、献金を求める教会の役に立つことはいうまでもありません。

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