Zoomの連携サービスを紹介します。第93回はZoomとWorklytics (ワークリティクス)との連携です。なお、そもそも「Zoomの連携サービスって何?」という方は、第1回をご覧下さい。
リモートワークが加速する働き方改革
コロナウィルスの影響によるリモートワークの中でも働き方改革が止まりません。いや、実はリモートワークは働き方改革を加速する方向にはたらいています。なぜならば、リモートの環境においては、「その人が、どんな業務をして、組織にどう貢献したか」がより求められるから。対面の職場では、一生懸命に働いているように見える、上司と仲がよいように見える、部下の面倒見がよいように見える、などが意識的にも無意識のうちにも評価の対象になりました。
ところが、リモート環境ではそのような「見える」が見えなくなり、むしろ問われるのは成果。もちろんそこには本人の力量だけでなく、上司が明確な指示と結果指標を提示することや、成果を上げるためにサポートをすることが求められます。部下が成果を上げることをサポートできない上司は、その上司からの評価が低くなってしまいます。つまりは、組織の上から下まで巻き込んでの働き方改革です。
加えて、「正社員」の概念が揺らいでいます。これまでは、オフィスに出社して密なコミュニケーションで、「あうんの呼吸」がなり立ち、コミュニケーションコストが下がることが正社員の意味合いでした。上司が部下に「あの件、頼むね」といえば、部下は「分かりました」と期待に応えてくれる。ところが、リモートではだんだんこれが難しくなります。上司の方は、「なぜこの業務が必要で、どのような進め方が適していて、成果物の合否基準は何か」を指示する必要が出てきました。これが曖昧だと、上述のように部下が成果を出すことをサポートできない上司になってしまいます。
ただ、このような環境下、上司はふと思うのです。「こう言う仕事のやり方ならば、いまの部下よりも、外部のセンスのいい人材の方が使いやすいのでは?」と。経験ある人もいるかと思いますが、世の中には「飲み込みの悪い人」というのはいるものです。「10を聞いて1を知る」状態で説明に時間がかかってしょうがない。それでちゃんと理解したならいいけれど、自分の都合でトンチンカンな成果イメージをいだいている、などなど。それならば、外部の「1を聞いて10を知る」人と働いた方がよっぽどましです。
データによる仕事の仕方分析Worklytics
今回紹介するWorklyticsは、そのような上司の悩みに答えるものかもしれません。ホームページで見る前に、まずはそのネーミングの由来です。”work”はそのままで「仕事」。後半の”lytics”は、データ解析の分野で使われる”analytics”の後半から来ています。つまり、「仕事の仕方をデータとして分析しよう」というのがサービス名に込められた想いです。具体的には、
Analyze your employee experience, uncover what drives engagement and nudge leaders to take positive action.
従業員の経験を分析し、なにがエンゲージメントにつながるかを明らかにします。また、リーダーがポジティブなアクションをとれるように支援します。
部下が仕事の中で何に困っていて、どのようなサポートが必要なのかは、もちろん部下との会話からでも分かります。でも、部下自身にすら分かっていなかった仕事の障害があるとしたらどうでしょう?どれだけ密にコミュニケーションをとったとしても、本当の問題は現れません。そんなときデータを示しながら、上司の方から「ここに問題がありそうなんだけど、自覚はあるかな?」と聞けば、「いわれてみれば、そうかもしれません」と業務効率アップのための会話が進みそうです。
本当にzoomで業務効率は上がっているのか?
では、ZoomとWorklyticsの連携を見てみましょう。
Worklytics analyzes work and process in over 25 productivity tools including Zoom, G Suite, Office 365, Slack, JIRA and Github.
Worklyticsは、Zoomを服も業務効率アップのための25のツールの使い方を精査します。たとえば、G Suite、Office 365、JIRA、そしてGithubなどです。
Zoomは、リモートでのコラボレーションを可能にし、業務効率をアップすることは間違いありません。でも、そのせいでダラダラ話したり、曖昧な言い方で相手に誤解を与えるようでは本末転倒。これを避けるためにWorklyticsのようなサービスが必要というのは納得です。