Zoomの連携サービスを紹介します。第89回はZoomとLinkedIn (リンクトイン)との連携です。なお、そもそも「Zoomの連携サービスって何?」という方は、第1回をご覧下さい。
米国発ビジネスSNSのLinkedIn
LinkedInはご存じでしょうか?日本では流行っていないのですが、米国ではfacebookとならぶ超有名SNSです。面白いのは、「棲み分け」が明確なところ。facebookは家族や友だちとの交流用に、LinkedInはビジネス用にときっちりと分けられているのです。確かに、facebookで、「何を誰に見せるか」は迷うところがありますからね。「友だち限定」の投稿もできますが、そもそもがその友だちの中に家族も友人も会社の同僚も取引先もいるわけで。
このLinkedIn、ビジネス用ということから、ヘッドハンティングにもよく使われます。つまり、その人の経歴や業績が掲載されているわけですから、それを見てヘッドハンターが声をかけてくるのはよくあること。ヘッドハンターにとっても便利で、なぜならばビジネスパーソン自身が自分の履歴を最新のものに更新してくれるから。「どんな人材が、どの会社にいて、どんな仕事をやっているか」が丸わかりで、ここら辺も日本にあわないひとつの要因なのかもしれません。ちょっと「あけすけ」すぎて。
LinkedInのチャットからZoomミーティングを始められる
では、LinkedInとZoomの連携を見てみましょう。
Seamlessly start, schedule, and join Zoom video meetings right from your private conversations on LinkedIn. Once you’ve started a private conversation on LinkedIn, either with another individual or a group of people, you can generate and share video meeting links to host meetings on Zoom directly through your LinkedIn messages.
LinkedInのチャットからスムーズにZoomミーティングを始めたり、予定を入れたりできます。LinkedInで誰かと一対一で、あるいはグループでチャットを始めるとそのまま直接Zoomミーティングのホストになることができるのです。
とのこと。LinkedInでは上述のようにヘッドハンティングが行われていますから、求職者とヘッドハンターがその場でZoomミーティングなんてことが起こるのかもしれません。
ガチンコで戦うMicrosoftとZooom
ここまでは、過去の話。ここからは、将来を考えたいと思います。というのは、LinkedInは2016年にMicrosoftに買収されたから。そして、Microsoftといえば、TeamsでZoomとガチンコにぶつかっています。あるいは、これもZoomとガチンコで勝負しているSkypeもMicrosoftに買収されているので、この先LInkedInがZoomの連携を重視していくとは思えません。ひょっとしたらLinkedInからはZoomが使えないなんて未来もあり得るのではないかと思います。
そして、もう一つ見逃してならないのが、LinkedInのオンライン教育への力の入れ方。以前はLynda.comというブランドでしたが、最近はLinkedInとの統合を明確にするために「LinkedIn Learning」とリブランディングされたようです。ここでは動画の教育コンテンツが配信されていて、やはりZoomとガチンコでぶつかりそうな気配があります。
ましてや、Zoomtopia2020でアナウンスがあったように、Zoomは教育コンテンツのマネタイズ(収益化)に自前の機能を提供するという動きもあります。そうなると、ますますこの「オンライン教育の分野で誰が覇権を握るのか」の争いが強烈になる気がしますね。
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