Zoomの連携サービスを紹介します。第8回はApp Omni(アップオムニ)です。なお、そもそも「Zoomの連携サービスって何?」という方は、第1回をご覧下さい。
Zoomのセキュリティを自動でモニタリングしてくれるApp Omni
Zoomを始めとしてITサービスというのは便利なものですが、安全性(セキュリティ)は気になるところです。なにせ、全世界とつながっているわけですから、自分のプライバシーが漏れてしまっては困ります。あるいは逆に、コンピュータウィルスなど余計なものが侵入してくるのはさらに困ります。
その対策をITでやろうというのがApp Omniの基本思想です。さっそく、Zoomとの連携サービスを見てみましょう。
Unparalleled visibility and monitoring of your Zoom security posture, automatic compliance reports, and detection of security-related events.
Zoomのセキュリティを他に類の見ないモニタリングと可視化をする。コンプライアンス・レポートの自動作成や、セキュリティに関連する出来事の自動検出も行う
つまり、ZoomとApp Omniを連携させれば、App Omniが人間に代わってZoomのセキュリティ状況を見張っていてくれると言うことでしょう。具体的には、下記の4つの分野でセキュリティを高めてくれるとのことです。
- Security Posture Management (継続的な脆弱性排除のの体制作り)
- Data Access Monitoring (データ・アクセス・モニタリング)
- Monitoring and Detection (モニタリングと危険検出)
- Continuous Compliance (ISO 27001などへの継続的な対応)
2018年創業の若い会社だが…
ちなみに、App OmniはZoomのみを対象にしたサービスではありません。むしろ、大企業が使うさまざまなITサービスに網をかけるようにしてセキュリティを高めてくれます。Zoomはあくまでもその一環です。
ただ、若干の心配があるとすれば、App Omni自体が創業して間もない若い会社だと言うこと。2018年5月の創業と言うことで、約2年の歴史しか持っていません。もちろん、共同創業者のお二人、Brendan O’Connor氏とBrian Soby氏はその道何十年というプロフェッショナルですから経験があるのですが、何せサービス自体が新しいので、第三者視点から見て信頼性はあるのかが若干気になってしまうところです。
業界も注目するApp Omni
そうは言っても、App Omniは世界的にも注目されているのもまた事実のようです。2020年3月に開催された世界最大のセキュリティカンファレンスRSA Conference (RSAC)では、「要注目企業」ということで数あるスタートアップの中から選ばれた10社の中に入りました。選ばれた企業は同カンファレンスにおいて、3分間のピッチ(プレゼンテーション)の時間が与えられ、下記を披露することで最優秀賞が決まります。
- 誰のどんな課題を解決しようとしているのか
- 排他的なアイデアの独自性
- 技術・サービスが与えるインパクトの大きさ
- チームメンバー(アイデアを実現できるメンバーであること)
- 市場開拓状況(提供済み、ベータテスト中など)
残念ながら、App Omniは最優秀賞を逃してしまったそうですが、それでも業界の中で注目されているのは間違いないでしょう。なお、RSAC2020の詳しいレポートがこちらにあるので、情報セキュリティ分野に興味がある方はチェックされてはいかがでしょうか?
前ページ 第7回 Zoomミーティングの時間帯を調整するCalendlyを読む |
次ページ 第9回 ZoomとMINDBODYを連携するFitGridを読む |
|
---|---|---|
Zoomセミナーのページに戻る |