Zoomの連携サービスを紹介します。第127回はZoomとEVI Gartenとの連携です。なお、そもそも「Zoomの連携サービスって何?」という方は、第1回をご覧下さい

中華圏向けLMS、EVI Garten

この連載で紹介してきた様々なZoom連携サービス、多くは欧米発のものでした。例外を挙げるとすると、我が日本発の「第45回 Zoomとaitemasuで「空いてます!」」や、「第82回 ZoomとHRMOS連携でビズリーチ!」。あるいは、「第90回 ZoomとMy Writing Coachでロジカルライティング」で紹介したのは香港企業。そして、「第15回 Zoomと語学学校プラットフォームLangLionを連携」はLangLionは欧米と言っても東欧はポーランドなので変わり種、と言ったところでしょうか。

ここに新たに加わるのが今回紹介するEVI Gartenです。そして、その最大の特徴は、想定ユーザーが中華圏の人であること。論より証拠でホームページを見てください。そこには漢字の山。

ScreenClip

使われている漢字は繁体字のように見えるので、大陸中国というよりも、香港の人向けのサービスなのかもしれません。文字を拾ってみると、

新一代 自主探索 学習天地

とのことなので、子供自らが学習する探索授業を進めるためのラーニング・マネジメント・システムのようです。

圧倒的なビジネスチャンス

ビジネスの面からこの中華圏向けLMSを考えると、そのポテンシャルは計り知れないものがあります。圧倒的な人口がいるわけですし、大陸中国における教育熱はすさまじいものがあると言われています。たとえば英語学習は、保護者の何と72%が「5歳以下の英語学習に賛成」というデータもあるほどです。

しかも、中国語がメインとなれば、競争環境も大きく異なるでしょう。少なくとも欧米企業に対しては大きな参入障壁を築けるはずです。これは、同じように多くの人口を抱えるインドと比べると明らかです。インドの場合、英語が公用語のように使われているので、欧米企業とのガチンコの勝負になります。もちろん、それはインド企業が世界に進出しやすいというメリットにもつながるわけですが、ことLMSという分野に絞って見れば欧米企業が先行しているのは間違いありません。

話題をEVI Gartenに戻します。サービスは大きく下記に分かれるようですが、子供向けのLMSとしてベーシックな機能を押さえつつ、自主探索学習に力が注がれているように見えます。

  • 自主探索
  • 多元課程
  • 學習歷程

Zoomが当たり前の世界

では、ZoomとEvI Gartenの連携を見てみましょう。

Schools now have to notify parents of the ZOOM ID and details via email or our App’s e-notice to join a ZOOM meeting, this causes inconvenience for families with working parents. If our App is linked to ZOOM, teachers can just create an ‘e-classroom’ directly on our app, and invite parents and students through our ‘Class Schedule’.

学校側がZoomミーティングのIDを保護者に伝えるには、eメールか私たちのアプリのe通知を使うしかなく、これはZoomミーティングに参加するのに、とくに共働きの保護者には不便でした。しかし、このZoom連携で、先生方は私たちのアプリ上のe-classroomから簡単にZoomミーティングを設定できて、保護者や生徒を招待することができます。

この文章を読むと、「Zoomを使いましょう」と言うことではなく、「Zoom食もう当たり前」という前提の下、いかにそれを効率化するかが問われています。ここら辺はよっぽど日本よりも進んでいそうです。

ScreenClip

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