プレゼンテーションといえば、ついついビジネスを想像しますが、実は中学校でも生徒向けにプレゼンテーションのスキルが伝授されているそうですね。
その際には、プレゼンテーションに関して基本的ながらついつい大人が見過ごしがちなポイントが丁寧に説明されていて、参考になるものです。
意外と重要なプレゼンテーションの「聞き方」
たとえば、「プレゼンテーションの聞き方」。あまりにも当たり前すぎて、大人向けのプレゼンの本で解説されていることはあまりありませんが、実際のところは「ちゃんとした聞き方」ができていない人は多いものです。
そんな「目からウロコ」があるのがこちらの本。
後藤芳文 (著), 伊藤史織 (著), 登本洋子著、学びの技 14才からの探求・論文・プレゼンテーション
プレゼン傾聴の「あいうえお」
たとえば、上述した「聞き方」に関しては、
発表者は聞き手の反応に敏感です。聞き手は、発表者が気持ちよく話ができるように気配りをしながら話を聞くようにしましょう。
としたうえで、傾聴のスキルを「あいうえお」というフレームワークにまとめています。
あい:アイコンタクト、あいづち
う:うなずき
え:笑顔
お:オウム返し
同様に、プレゼンテーション後の聞き手からの質問では、
- 具体的な例を聞いてみよう
- 数字の背景を聞いてみよう
- 原因と結果の関係を聞いてみよう
- 自分の経験を踏まえて聞いてみよう
というコツが提言されています。
さらに、クオリティの高い質問をするために、「ゾーン」という概念でプレゼンした内容との関連性が述べられています。
すなわち、具体なのか抽象なのかを縦軸、本質的なのか非本質的なのかを横軸にとり、「本質的で具体的な質問」がよい質問であるとのこと。
たとえば、ディズニーランドに関するプレゼンテーションを聞いた後では、良い質問悪い質問は下記の通りとなります。
本質的で具体的:「キャストの質は短期の人材教育だけで維持されるのでしょうか?」
本質的で抽象的:「ディズニーは私たちに与えたものはなんだと思いますか?」
非本質的で具体的:「あなたが最後にディズニーリゾートに行ったのはいつですか?
非本質的で抽象的:「あなたにとって舞浜とは?」
ちなみに、著者は玉川学園の先生だそうで、中高生向けに「本質的」とかって分かるのかなぁと思いつつ、子供の頃からこのようなトレーニングは大事だと思いました。
なお、「説明する順序の5原則」では、三森ゆりか先生の「大学生・社会人のための言語技術トレーニング」が引用されていますので、もう少し年齢が高い子供向けのヒントを探している片は、そちらも参照されてはいかがでしょうか?
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