書名は「プレゼンテーションのセオリー」ですが、著者の高杉先生はコンサルタントのバックグランドをお持ちですので、問題解決の中でプレゼンテーションをどのように活かすか、というニュアンスで書かれています。
高杉 尚孝著、実践・プレゼンテ-ションのセオリー―Goサインを引き出す究極のテクニック
本書は、TH法による3つの(厳密には4つの)問題の定義がとくに秀逸です。プレゼンテーションと一口に言っても、問題のタイプによりアプローチが異なるわけですから、それに会わせようと言うのは納得です。
【コンテンツ面でのポイント】
●3つの問題のポイント (TH法による)
原状回復型
どのように不具合が発生したかを把握する(現状把握)
必要に応じ、被害を最小限に食い止める (応急処置)
何が原因だったのかを究明する (原因究明)
どのように直すのかを考える (根本処置)
再度壊れないような策を考える (再発防止)
潜在問題予防型
発生すると困る不具合を想定する (不具合想定)
そのような不具合の誘因を究明する (誘因究明)
不具合を予防する策を考える (予防策)
不具合発生時の対策を考える (発生時対応)
理想追求型
対象となるものの強みや弱みを解析する (資産棚卸)
追求する理想=目標を特定する (理想特定)
理想に到達するための策を考える (実施策)
機会損失解消型
「顕在化した実害や今後懸念されるものの不具合はないものの、今現在大きなチャンスを失っている、とてももったいない」
●シチュエーションとのマッチング
大型高額案件獲得には潜在問題予防型
原状回復型では不具合の程度が限定的である場合が多いので大型高額案件にはしづらい
理想追求型では緊急性に欠けるので先送りされてしまう
上層部や投資家への提案には理想追求型
原状回復型ではそれをするのは当たり前のこと
潜在問題予防型では不安を煽るので後ろ向きで受け入れられにくい
●TH法
Takasugi Hisataka法
問題発見と課題設定を効果的に行ううえで有効なフレームワーク
「論理表現力」
「問題解決のセオリー」
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