セミナー講師の方ならば、「バカロレア」って言葉をご存じではないでしょうか。
もともとはフランス発だと思うのですが、子供の教育水準を計るための指標です。
そういえば昔、「ザ・カンニング」って映画があって、このバカロレアをカンニングでクリアすることをテーマにしたコメディだったような気がします。
そのバカロレアが今や国際的な基準になって、日本にも関係してくるそうです。そんな状況を知りたいときに手に取りたいのがこちら。
坪谷 ニュウエル 郁子著、「世界で生きるチカラ—国際バカロレアが子どもたちを強くする」
もちろん、バカロレアは子供向けの教育に関係してくることですが、21世紀型スキルなども関連してくるので、人材育成にたずさわる人ならば押さえおいて損はないかと思います。
以下、ポイントを。
●知識詰め込み型教育の基盤となったのが、17世紀にヨーロッパで活躍したコメニウスという教育思想家の考え方です。コメニウスは、同一年齢・同時入学・同一学年・同一内容・同時卒業という仕組みを提唱し、多くの人々が知識を獲得できるようにすべきと考えたのです。
●2018年をメドにセンター試験を廃止し、代わりに「達成度テスト(仮称)」を導入する方針で、有識者による教育再生実行会議で提言され、現在、中央教育審議会で議論が始まっています。その達成度テストは「基礎テスト」、「発展テスト」という二つに分かれ、それぞれ目的と活用の方向性が示されています。…「発展テスト」は…わずか一点差で合否が変わるセンター試験とは違い、結果はレベルごとに段階表示されます。この発展テストに加え、面接や論文、奉仕活動や課外活動の実績の評価なども加わり、明確な学力レベルも含む多面的な要因で合否を決める仕組みに移行…
●文部科学省は…「教育の国際化」も進めようとしています。その切り札となるのが、「国際バカロレア 日本語デュアルランゲージ・ディプロマ(通称日本語DP)」です。
●東京都立国際高等学校
●「国際バカロレア」の4つのコース
PYP (3-12歳)
–科目
—言語的視点
—社会的視点
—数学的視点
—芸術的視点
—科学的視点
—体育・道徳的視点
–6つのテーマ
—自分自身について
—私たちがおかれている場所や時代について
—自己の表現方法について
—すべてのことはどのように機能しているかについて
—社会を体系づける方法について
—地球に共存する術について
MYP (11-16歳)
–科目
—第1言語
—第2言語
—人文科学
—サイエンス
—マス
—アート
—体育
—IT
IBCC (16-19歳)
DP (16-19歳)
大学名IB要求スコア
オックスフォード38-40
ケンブリッジ40-41
キングス・カレッジ・ロンドン35
オーストラリア国立大学28-33
ハーバード-
イエール-
コロンビア-
UCLA-
●国際バカロレアが目指す10の学習者像
-探求する人
-知識のある人
-考える人
-コミュニケーションができる人
-信念のある人
-心を開く人
-思いやりのある人
-挑戦する人
-バランスのとれた人
-振り返りができる人
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