「リーダーなら人の心を動かしなさい」

なんて本のタイトルにも似たようなのがあって、誰もが思うことでしょう。

でも…

実際に人の気持ちを動かすのはとっても大変。「何度言ってもアイツは何で言うことを聞かないんだ?」と部下を持つ方なら毎日のように思っているでしょう。

でも、もし、小説家の持っているスキルを一部借りることで、「感動」を演出できるとしたら?だって、感動することありますもんね。本を読んで。

と言うのが、こちら。

大塚 英志著、物語の体操―みるみる小説が書ける6つのレッスン

著者いわく、優れたストーリーにはすべて共通する要素、すなわち物語の「構造」があるとのこと。

ということは、この構造に沿って書くだけで(話すだけで)、まるで映画の名作のような感動を巻き起こせる、かも?

下記、ポイントを。

●著者の主張する骨格
援助者
 ↓
主人公の過去→主人公の現在→主人公の近い未来→結末
 ↑
敵対者

●著者の使うカード
知恵、秩序、理性、清楚、意志、生命、至誠、節度、善良、誓約、依頼、創造、調和、解放、寛容、勇気、厳格、結合、変化、公式、慈愛、治癒、庇護、幸運

参考:タロットのカード
* 0 愚者※1
* I 魔術師
* II 女教皇
* III 女帝
* IV 皇帝
* V 教皇
* VI 恋人
* VII 戦車
* VIII 正義※2
* IX 隠者
* X 運命の輪
* XI 力※2
* XII 吊された男
* XIII 死神※3
* XIV 節制
* XV 悪魔
* XVI 塔
* XVII 星
* XVIII 月
* XIX 太陽
* XX 審判
* XXI 世界

●グレマスの行為者モデル
援助者 送り手
 ↓    ↓
主体→ 対象
 ↑    ↑
敵対者 受け手

送り手は、主人公にお姫様のエスコートを依頼する王様
受け手は、お姫様をエスコートする先の隣国の王子

●蓮見重彦の説く「依頼と代行」の物語
80年代のベストセラーは共通の物語構造を持っている
主人公が誰か第三者から依頼を受けてそのものに代わって宝探しをする

●プロップの31の機能
a はじめの状況を決定するプロローグ
b 家族の一員が家を留守にする(不在)
c 主人公に対して何かが禁止される (禁止)
d 禁止が破られる(侵犯)
e 敵が情報を求める (情報の要求)
f 敵は、未来の犠牲者に関する情報を入手する
g 敵は犠牲者を欺いて、彼又は彼の大切なモノを奪おうとする (奸計)
h 犠牲者は罠に落ち、心ならずも敵を助ける (犠牲者の協力)
A 敵は家族の一員に対して、何か害を加える (加害行為)
B 不幸に気づく。主人公にこの不幸の回復が依頼されたり、命令されたりする(救助の依頼)
C 主人公は加害行為を回復することを引き受けるか、自発的に決意する(反撃の承認)
 ←主人公が家を出発する (出発)
D 主人公は、魔法の手段を手に入れるための準備の試練を受ける (贈与者の最初の機能)
E 主人公は未来の贈与者の試練に応える (主人公の反応)
F 魔法の手段が主人公の手に入る (魔法の手段の譲渡)
G 主人公は目指す目的の近くに到着する (もう一つの王国への移動)
H 主人公と敵は決められた戦いに入る(闘争)
I 敵は破れる (勝利)
J 主人公が印しまたは傷を受ける (烙印)
K 加害行為は回復される(回復)
 ← 主人公の帰還 (帰還)
Pr 主人公は追跡される (追跡)
Rs 主人公はたすかる(脱出)
O 主人公はこっそりもう一つの国または自分の家に到着する (気づかれずに到着)
L ニセの主人公が手柄を立てたのは自分であると主張する (ウソの主張)
M 主人公に難題が課される (難題)
N 主人公が難題を解決する (難題の解決)
Q 主人公が認知される (認知)
Ex ニセの主人公または加害者の正体が発覚する (発覚)
T 主人公の変身 (変身)
U ニセの主人公または加害者が罰せられる(処罰)
W 主人公は結婚するか王位につく (結婚)

●いきてかえりし物語
振り子運動の中で成長がある
あちら側とこちら側を往復することで少しだけこちら側の風景が違って見える
スタンドバイミー:主人公は成長するシカケが隠されている

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