Zoomの連携サービスを紹介します。第19回はJenkins(ジェンキンス)との連携です。なお、そもそも「Zoomの連携サービスって何?」という方は、第1回をご覧下さい。
Zoomの生命線、ソフトウェアの開発力
Zoomをはじめとして、IT企業においてはソフトウェアの開発は「生命線」と言ってもいいほど重要な機能です。先日もZoom創業者のEric Yuan氏がプレゼンテーションイベントTEDの中で、「リモートワークのおかげで全米中から採用が可能になった」と、言っていました。これは、ソフト開発を担うエンジニアを確保することの重要性を示唆したものです。
そして、そのソフト開発、昔と今では大きく異なっているようです。ひょっとしたらまだ多くの人は昔のイメージを持っているかもしれませんが、天才的なエンジニアが部屋にこもってカリカリとコードを書いている姿を思い描きがちです。ところが、今のソフト開発は、様々な「ツール」を使いながら、しかも多くの人の「集合知」も活用しながら行うのが主流です。たとえば、コードを書いていて行き詰まったら、「開発者コミュニティ」で相談する。あるいは、自分が開発した便利なソフトを開発者コミュニティで公開する。その流れの中で、オープンソースのソフトウェアも出てきたことをイメージすれば、1人ではなくコミュニティで開発することの意味合いが分かるでしょう。
ソフト開発ツールJenkins
今回紹介する連携サービスJenkinsは、まさにこの開発者コミュニティを抱えるソフト開発ツールです。その紹介を見てみましょう。
The leading open source automation server, Jenkins provides hundreds of plugins to support building, deploying and automating any project.
業界トップのオープンソース・オートメーション・サーバーのジェンキンスは、数百のプラグインを提供することで、(ソフトウェア開発の)プロジェクトの設計、配備、オートメーションをサポートします。
これによって、
- ソフトウェアのリリーススピードの向上
- 開発プロセスの自動化
- 開発コストの削減
が実現できるとのこと。しかも、日本でもユーザーが多く、日本語による解説も充実しているのも魅力です。
ソフトウェア開発コミュニティを支えるZoom
では、このJenkinsとZoomの連携を見てみましょう。ソフトウェア開発とビデオ会議システムがどうつながるの?と意外に思うかもしれませんが、実はこのようなしくみです。
View and get notifications from your Jenkins continuous integration server directly to a Zoom chat channel.
ジェンキンス継続インテグレーションサーバーから、Zoomのチャットチャンネルに直接通知を受ける。
そう、Zoomクライアントのチャット機能とJenkinsの連携なのです。別記事、Zoomクライアントの設定その4 「チャット」でも紹介していますが、Zoomクライアントのチャット機能は極めて充実しています。これが何のためにあるのかといえば、今回のJenkinsとの連携のように、ソフトウェア開発を行うエンジニアがコミュニケーションをとるためなのでしょう。
おそらくは、ソフト開発に関してチャットで連絡を取り、それでもらちが明かないときは(十分に説明できないときは)Zoomミーティングで会話をする、という流れなのではないかと想像します。Zoomは、冒頭に紹介した開発者コミュニティを支えるためのコミュニケーションツールなのでしょう。
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