「英語でプレゼン」と言うテーマはこの「プレゼンテーション誌上セミナー」シリーズの前回も取り上げました。あちらは主に話の構成とスライドづくり、つまりコンテンツとドキュメンテーション中心だったのですが、今度は話すこと、つまり狭義のプレゼンテーションにフォーカスした本を紹介します。
愛場 吉子著、CD付 英語のプレゼン 直前5日間の技術 (しごとのミニマム英語)
タイトルにあるとおり、CDがついていて、そこに音声が収められているので準備に便利です。このフレーズを丸暗記するだけでも、プレゼンの際に役立つんじゃないかな。しかも、同じ表現を様々な言い回しで解説しているところも、さり気に便利ですよね。たとえば、プレゼンテーションの冒頭で趣旨を説明するところは、
The purpose of today’s presentation is …
と言う表現以外にも、
Today, I’m going to talk about …
Today, I’m here to introduce …
なども収められています。
英語でプレゼンというと、なかなか表現面まで頭が回らなくて、同じフレーズを何回も何回も使ってしまいがちですが、これならばメリハリの利いたプレゼンテーションにできそう。ここら辺は、版元のアルクさんが過去に培ってきた英語教育法の成果でしょうか。
ただ、音声はやたら早口ですけどね。ノンネイティブ・スピーカーがこのスピードで話すことはまずあり得ないので、もうちょっとゆっくりしゃべった音声をつけてほしかったなぁ。
本の内容面では、「黄金のプレゼン構成」として筆者の愛場先生が提唱している、
Introduction (序論)
Main Body (本論)
Conclusion (結論)
を軸に、それぞれのパートをどうつくるかが解説されています。まあ、この構成自体は当たり前なのですが、この本のありがたいのは「英文スクリプトをつくる」というパートがあること。プレゼンテーションのそれぞれのスライドごとに、「トピックセンテンス」というかたちで、よく使う表現が解説されています。
なお、本書で紹介されている「チートシート」(プレゼンターの手元用アンチョコ)、「リハーサル要チェックシート」は、ダウンロードして使えるそうです。ぜひ、英語プレゼンの機会がある方は、本書を使い倒してみてはいかがでしょうか。
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