プレゼンテーションで聞き手を説得しようと思ったら、言い回し1つにもこだわりを持ちたいものです。そんなとき参考になるかもしれないのが下地寛也先生のご著書、「プレゼンの語彙力 おもしろいほど聞いてもらえる「言い回し」大全」です。

プレゼンの言い回しを7つの側面から解説

著者の下地先生の目的は、

スティーブ・ジョブズのようなプレゼン力をすべての人に提供する

ことだそうです(「はじめに」)。

その観点でプレゼンテーションを考えると、大事なは言い回し。つまり、

プレゼンの上手い人の共通点は…相手の心に響く言い回しをたくさん知っていること。つまりプレゼンのボキャブラリー(語彙)が豊富なのです。

とのこと。これを、

  1. 自信
  2. 興味
  3. 驚き
  4. 納得
  5. 信頼
  6. 共感
  7. 決断

という7つの側面から学べるのが本書の特徴です(ちなみに3ページには「共感」が2回出てきますが、これは「興味」の誤植かと思われます)。

プレゼンで自信を示すには壮大な敵を作る

具体的に見てみましょう。まずは第1章、「自信を示す」言い回しでは、「壮大な敵をライバル視する」というテーマで下記の例が示されています。

このサービスを世界一に育てましょう→グーグルを一緒にやっつけましょう

(矢印の左側がありがちな例、右側がそれを改善した例)

すなわち、

具体的なライバルを示すほうが、聞き手はイメージしやすく話のスケール感がハッキリと伝わります

とのこと(11p)。

言われてみればスティーブ・ジョブズ氏もこの話法をよく使っていて、たとえばiPadを最初に紹介したプレゼンテーションでは、キーボードをいわば「壮大な敵」に仕立て上げ、「キーボードなんかつまらない。私たちにはもっと素晴らしいポインティング・デバイスがあるじゃないか。それが指だ!」という言い方をしていました。

全100個のプレゼンで使える表現集

これらの表現が全100個も載っているので、かなり本書はお得感が高いのではないでしょうか。下記、「自信を示す」、「興味を引く」からいくつか紹介します。

自信を示す言い回し

  • 勝手に革命を起こす:これは今までとは違うダイエットなんです→これこそダイエット革命です
  • 勝手ランキングにする:この電子レンジはかなり優れています→これはまさに電子レンジ業界の王様ですね
  • マイ法則を作る:料理を大皿で提供するといいんです→これを大皿料理の法則と名付けました
  • 勝手セオリー化する:この方法がいいですよ→この方法がデファクトスタンダードですよ
  • 先見性を示す:私はそれがずっといいと思っていたんです→私は25年前からそれがいいと思っていたんです
  • 時間配分を示す:それでは少し長くなりますが説明させていただきます→私の説明が20分その後質疑応答が10分あります
  • 最後列の人に話しかけ会場を一体化させる:マイク入ってますね。では始めます→一番後ろの方この声量で聞こえますか
  • 挑戦的な前フリをする:とてもいい話があるんです→私の話に騙されないように聞いてくださいね
  • 計画的に脱線する:そういえば今思いついたのですが→ここから少し脱線しますが
  • その場で取捨選択できる力を示す:えっと時間がないので駆け足で説明します→時間が足りないので重要でないここは飛ばします
  • あえて聞き手をモヤモヤさせる:えっとわかりにくいですか。すいません →最後に腑に落ちるのでまだわからなくてオッケーです
  • 自分の考えだということを強調する:男性も家事をするべきだと思います→私はこう思うんです。男性も家事をするべきだと
  • 結論初めに言う:状況を順番に説明しますね企画がスタートしたのは→結論から言うと企画は中止にすべきです

興味を引く言い回し

  • いつもの話を裏話にする:中国に進出予定なんです→ここだけ話ですが中国に進出する予定なんです
  • しぶしぶお伝えする風で話す:コツを説明しましょう→本当はお伝えしたくないのですがコツがあります
  • 秘密・トリックがあるように見せる:素材を使うといいですよ→ちょっと種明かしをしますと秘密はこの素材です
  • 成功者の共通点を挙げる:勝てる会社は研究費を使っています→勝てる会社の共通点は研究費を使ってることです
  • 成功と失敗の違いを示す:忍耐力がないから成功しないんです→成功する人としない人の一番の違いは忍耐力なんです
  • 失敗する人ではなく残念な人という:→意味のない仕事に全力で取り組むのはダメなんです→残念な人は意味のない仕事に全力で取り組みます
  • 相手の頭に3つの空箱をおく:たくさん大事なポイントあるので順番に説明すると→大事なポイントは3つです。まずは1つめは
  • 課題・大切なことを文頭に置く:子供のために準備しまうことは課題です→課題は子供のために準備してしまうことです
  • ランキング化する:ユーザーの不満はたくさんありますまず→ユーザーの不満トップテン。まず10位ですが
  • 問を立てる:痩せるために糖質カットすべきです→痩せるために何をすべきか糖質カットです
  • 皆が思う疑問を言う:女性でもできるんです→ここで疑問が湧くでしょう。女性でもできるかなと
  • 一般論に疑問を呈する:それでも管理してるとは言えないでしょう→それが本当に管理していると言えるのでしょうか
  • 今日あったエピソードに触れる:今日はスマホアプリの紹介です。早速本題ですが→今日はスマホアプリの紹介ですが、今朝実は
  • 濃密な話のお得感を出す:30分しかないのでうまく伝わらないかもしれませんが→相手3ヶ月かかる内容を要点だけ30分で使えます


画像はアマゾンさんからお借りしました。