セミナー講師としてのスキルアップには子どもの教育法が参考になります。これまでの研究成果の蓄積が多く、勘や経験だけでなく理論で説明できることが多いからです。

そんな観点でセミナー講師がチェックしたいのがこちらの本。

林 成之著、子どもの才能は3歳、7歳、10歳で決まる

●脳は、情報を受け取ると、まず「A10神経群」と呼ばれる部分で情報に対して「好きだ」、「きらいだ」、「興味がある」というレッテルを貼ることがわかっています。

●脳神経細胞が持つ本能とは、「生きたい」、「知りたい」、「仲間になりたい」の3つ
 →説明の技術の「学習という快感」

●本能
脳の機能←本能→心
脳の機能がよく働く人は、その機能を働かせるだけの基盤となる磨かれた本能やよい心を持っているものだ

●ダイナミックセンターコア
記憶機能=信念→考え←心←A10

●意識して鍛えるべきは空間認知能
 空間・時間
 言語的空間認知能
 運動的空間認知能
 思考的空間認知能
 先を読む空間認知能

●発育過程
 0-3 能の本能を磨き「心が伝わる脳」を育てる
 3- 7 脳にとって悪い習慣をやめ、「勉強やスポーツができる脳」のベースを育てる
 7 -10 自ら学ぶ「ほんとうに頭がよい脳」を育てる
 10- 良い習慣を存分に活かし、「才能を発揮する脳」を伸ばしていく

●脳を鍛えるための10の方法
 1. 物事に興味を持ち、好きになる力を付ける
 2. 人の話を感動して聞く
 3. 損得を抜きにして全力投球する素直な性格を育む
 4. 無理、大変、できないなど否定的なことを言わない
  否定的なことを考えてしまうのは、脳の自己保存の本能の現れです。…脳が情報にマイナスのレッテルを貼ってしまうので、思考力や記憶力はダウンします。
 5. 目標に向かって一気に駆け上がる
  コツコツは途中で「失敗するかもしれないな」といった考えを生んでしまいがち
 6. だいたいわかった、などと物事を中途半端にしない
 7. 重要なことは復習し、繰り返し考える
 8. 自分のミスや失敗を認める
 9. 人を尊敬する力を付ける
 10. 類似問題で判断力を磨く

●英語
 耳を鍛えるために、モーツァルトを聴く際にこれはどの音か」ということを一音ずつ意識するようにしたのです

●自分の言動を否定されたり、何かを強要されると反発するもの。これは自己保存や自我の本能がはたらくためです。…子どもに「共感する」ことを意識して会話してみましょう。

●学校の授業で最後の5分を学んだことを書き出す時間に当てる

●大人の目には「イヤなことが我慢できない」、「わがまま」などと映る子どもの行動の多くは、じつは心と脳の本能の間にギャップが生じ、それにうまく対応できないために起こしてしまうもの。

●父親の役割
 逃げ道を用意する
 子どもと一緒にハメを外す

●空間認知能力を高めるために縄跳び

●おびえる子どもにやみくもに挑戦させ、失敗体験を重ねさせてしまえば、子供は本来持っている才能を発揮することができないままチャレンジすることを放棄するでしょう。

●キレることへの対処
子どもが自己保存の過剰本能を起こさないように配慮し、子どもの脳に我慢する気持ちを育て本能をコントローする力をつけさせていくのが親の役割です。

●子どもが勉強する場合、ゾーンに入るにはあまり広い空間は向かないと言うことです

●11歳以降の子どもに父親がすべき事
 お父さんは意識して自分の経験談を話し聞かせ、子どもに夢を語らせてください。

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