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セミナー集

セミナー集客において無料でやるのはほぼ無理、と言う話はセミナー集客の全体像を解説したページでも紹介したとおりです。では、仮にお金をかけて集客しようと言う場合、どこから手をつけるべきかの答えがリスティング広告になります。

ただ…

その運用方法にはコツがあり、それをマスターしないと「お金をかけたけど集客できない」と言うことも起こりかねません。この記事では、リスティング広告の基本的なしくみから始まり、その効果的な運用方法について解説します。

なお、このパートはセミナー集客の全体像を示したダイヤモンドモデルで言うと「アクセスアップ」に当たります。もちろん、セミナー集客はこのパート「だけ」やってもうまくいくというものではありませんから、この記事を読んだ次のステップとして全体像を理解することもオススメします。

検索している人に広告を見せるのがリスティング

そもそもですが、アクセスアップの主力であるリスティング広告は、インターネットで検索するとページ上部に表示される「スポンサーサイト」とも呼ばれるものです。yahoo!でもgoogleでもこのリスティング広告を提供していますが、筆者のこれまでの経験では、セミナーの集客という点ではyahoo!の方が検索が多いと感じていますので、まずはyahoo!のリスティング広告を使うことをお勧めします。このリスティング広告に関しても良書は多いので参考文献として紹介して、詳しい説明はそちらに譲り、本書ではセミナー集客にとってのポイントを解説するというスタイルをとります(参考文献の一例として、落合 隆文著、 Yahoo! リスティング広告 最強のネット集客術)。

※当期時執筆当初はyahooのリスティングをお勧めしていましたが、その後心変わりして「まずはgoogleでセミナー集客を始めるべきである」との立場になっています。

ここで改めてリスティング広告の仕組みを確認すると、

  1. ページ閲覧者がyahoo!で何かのキーワードを検索
  2. 検索結果ページの上部と右側に広告が表示される
  3. その広告がクリックされると、あなたのホームページにお客さんが来る

という流れになります。

徐々にお金を掛けるのがヤフーを集客に使うコツ

ちなみに広告料という観点では、3番目の広告がクリックされた時点で、事前に設定した1クリックあたりいくらという金額(クリック単価)が引き落とされることになります。したがって、集客上まずやるべきことは、キーワードを選択してクリック単価を設定することです。「アクセス解析なくしてセミナー集客なし」で説明したGoogle Analyticsによるアクセス解析によりコンバージョン率が高いキーワードは把握できていますから、そのキーワードを選択することになりますね。

クリック単価は、キーワードによっても変えるべきなので一概には言えませんが、まずは少額からはじめてみて、PDCAを回しながら徐々にあげていくというアプローチをとることをお勧めします。というのも、実際にリスティング広告を出してみると、クリックされたはいいけれど、コンバージョンにつながらないと言う状況も想定されるから。そうすると、お金を掛けたわりには集客ゼロというのも起こりうるわけで、まずは小さくはじめて、うまくいく方法論を見つけだしたらそこに徐々にお金をつぎ込んでいくというアプローチをとるべきです。

実はこのクリック単価、高くすればするほど上位に表示されるという設定になっています。上にある方がクリックされる可能性は高くなるわけですから、無駄な広告(コンバージョンにつながらない広告)に高いクリック単価を設定すると、あっという間に金額がかさんでしまいます。インターネット集客を扱った本の中には、「高いクリック単価を設定して1位表示されるようにするべきだ」と主張しているものもありますが、筆者はもっとおとなしいアプローチをとっていて、まずは1クリック50円からはじめて、表示順位が3位から4位の間に落ち着く金額を落としどころとして設定しています。

ちなみに、このような、「小さくはじめて大きく育てる」というアプローチは最近の起業の世界では「リーン・スタートアップ」と呼ばれてブームになっています。集客だけでなくビジネスの立ち上げ全般について知りたい方は、下記をお勧めします。

エリック・リース著、リーン・スタートアップ

思わずクリックしたくなる文言にこだわる

そして、次にやるべきことがこの節の大きなテーマになりますが、広告の文言(クリエイティブ)をつくることです。というのは、その言葉の良し悪しによって、クリックされるもされないも決まってくるから。「今や当たり前のネットでのセミナー集客。意外と知られていないその本質とは?(後編)」でも紹介しましたが、言葉1つでクリック数が30倍もアップするなんてこともザラ。

「1万円からはじめる安心投資講座 株式投資実践編」

という広告のクリック数は、2週間でわずか2件だったのが、

「夢を叶えるのはいくら?『あの』特別講座が開講」

とすると、クリック数が60件以上に上がったのです。このときはセミナーポータルのトップページに「2週間で○万円」という固定費型で広告を出稿していたので、かなり高い授業料を払ってしまったというのが偽らざる感想です。

もちろん、クリック課金型の場合、クリックされないかぎりお金が引き落とされることはありませんが、それではページ閲覧者も増えないわけで、そもそもがリスティング広告を出していること自体が無駄になってしまいます。ですから、「思わずクリックしたくなる」クリエイティブを作り込む必要があるのです。

思わずクリックしたくなる「ライブドアの法則」

まずは、yahoo!リスティングのクリエイティブのフォーマットを理解しましょう。筆者が運営するマネー・カレッジで実際に出稿している広告ですが、

会計の初心者向けセミナー 東京
www.money-college.org
スキルアップに迷っているなら
ビジネスの共通言語会計から 2時間

というのがよくあるリスティング広告です。実はこれ、文字数が決まっていて、

会計の初心者向けセミナー 東京 →タイトルは15文字以内
www.money-college.org

スキルアップに迷っているなら → 説明文1は19文字以内
ビジネスの共通言語会計から 2時間 →説明文2は19文字以内

となっています。この限られた文字数の中で、いかに人目を引くクリエイティブをつくるかに、集客の成否は大きくかかってきます。そんな問題意識を持った筆者は、ひところ人気ポータルサイトのライブドアを熱心に研究しました。そのトップページに「ライブドアニュース」というコーナーがあるのをご存じでしょうか。10個のニュースが、13文字程度の見出しで紹介されていますが、その中で、「どのニュースは思わずクリックしたくなるだろうか」というのをずーっと考えていたのです。ニュースのネタそのものの魅力と言うよりも、13文字程度の見出し、つまりクリエイティブがキャッチーであれば、クリックされるのではないかとの仮説ですね。そこから導き出したのが「ライブドアの法則」で、思わずクリックされるクリエイティブの構造です。

セミナー集客 

ライブドアの法則

とくに、「体系化された答がそこにある感じ」というのが大事で、逆に言うならば「それ、もう知っているよ」となっては、人はクリックしようと思わないのではないかと考えたのです。

とはいえ、これはあくまでも仮説に過ぎません。検証のために、ちょっとした「実験」をやってみようと思い立ちました。その頃筆者はオールアバウトに連載をもっていたのですが、その連載のタイトルにこのライブドアの法則を当てはめてみたのです。下記の中で、どのタイトルが一番クリックされたか(一番ページビューが多かったか)の想像はつくでしょうか?

  1. オバマを迎える鳩山の「憂鬱」を見抜け!
  2. ヒラリーが「回復軌道」に乗れないたった一つの理由
  3. 大恐慌到来!?それでも恐れを知らない投資家たち
  4. 投資家を破滅の淵に追いやったレーガンの「楽天」
  5. ソロスの投資哲学を知る「竜頭蛇尾の法則」

正解は3番で、2,343PVでした。 ただ、これはどちらかというと「大恐慌到来」というキーワードが強かったせいかもしれません。むしろ、全体の中で2番目のPVを獲得した5番が、一番ライブドアの法則を表しているかと思います。

ここで言いたいのは、もちろん「ライブドアの法則」が絶対正しいから覚えて下さい、と言うことではありません。結局のところは、これもPDCA。何らかの仮説を立てて、それを検証しながらどんどん精度を高めていきましょう、というのがお伝えしたいことです。なお、ご参考までそれぞれのPVを示すと、上から、373、598、2,343、688、961でした。

来て欲しくない人を排除するという広告の意外な役割

ここまでは、「どうやったらクリックされるか」という観点でリスティング広告の説明をしてきましたが、実はもう一つ大事な観点があって、それが「どうやったらクリックされないか」ということです。というと、「え?どういうこと?さっきと言っていることが逆じゃん」と思うかもしれませんが、下記2つのクリエイティブを見て考えてもらうと答が分かります。

会計の初心者向けセミナー 東京
www.money-college.org
スキルアップに迷っているなら
ビジネスの共通言語会計から 2時間

と言う先ほども紹介したクリエイティブは、下記に比べて明らかに優れている点があります。

部下を持った人の会計セミナー
www.money-college.org
全社視点を持つための初心者向け
会計セミナーでビジネスの「共通言語」を!

というのは、仮に下のクリエイティブをクリックしたのが、たとえば遠方でセミナー会場まで来るのが難しい人だったら、どうなるでしょうか。「このセミナー、興味はあるんだけど、さすがに東京まではちょっと…」と申し込みに至らない可能性大です。もしくは、セミナーを探しているけど、通いの講座でガッツリと学びたい人にとっても、「なんだ、2時間の入門編なんだ。じゃあ、関係ないな~」とこれまた申込はしてくれそうもありません。まあ、実務上は、リスティング広告では出稿する地域を指定できますし、地方から東京にわざわざ来てくださるお客様もそれなりの割合でいるので、地理的な制約はそれほど気にしなくてもいいのかもしれませんが。

ところが上の広告は、「東京」、「2時間」というキーワードを入れることによって、そのような人がクリックすることを避けています。これが、このパートの冒頭で説明した、「どうやったらクリックされないか」という視点です。すなわち、クリエイティブでいちばん大切なのは、ホームページを見てもらいたい人にクリックしてもらい、ページを見て欲しくない人にはクリックさせないようにすることです。

お客様一人当たりの獲得コストはいくら?

なお、アクセス解析と同じように、リスティング広告もその成果がすべて数値で確認できます。どのクリエイティブが何回表示されて何パーセントクリックされたのか、いくらのお金が使われたのか。そしてもう一つ大事なことは、「アクセス解析なくしてセミナー集客なし」で説明した「コンバージョン」とリスティング広告を結び付ける設定をしておくことです。こうすることによって、1つのコンバージョンを獲得するのにいくらの広告費を使ったかが分かってきます。仮にコンバージョンがサービスの申し込みだとすると、この顧客獲得コスト(CPO: Cost Per Order)が、サービスの価格を下回るようにすることが、最初の目標になります。
たとえば先ほどからクリエイティブのサンプルとしている会計セミナーの場合、価格は4,800円です。ということは、CPOが4,800円を下回れば、少なくとも広告費という観点では赤字はなくなります。もちろん、それ以外にも講師料や会場費がかかってくるので実際のところはさらにCPOを下げるか、もしくは「ついで買い」などにより顧客単価を上げる必要はありますが、まずは1つの目安として、サービスそのものの値段をCPOが下回ることを目標にすべきです。なお、CPOと顧客単価に関しては、下記の書籍が参考になります。勝間 和代著、勝間式 利益の方程式 ─商売は粉もの屋に学べ!─