コロナウィルスの影響で対面でのセミナーが難しくなって、「Zoomをはじめとしたオンラインツールでセミナーを提供しなければ」と思う方もいるでしょう。そんな方が手にとってしまうかもしれないのが高橋龍征先生のご著書、「オンライン・セミナーのうまいやりかた」です。

オンラインセミナーの値付けは「どちらか」

「商品としてのオンラインセミナー」の項では、値付けについての解説がされています。結論としては、大人数 x 低価格か、少人数 x 高単価のどちらかのパターンがお勧めとのこと。逆にお勧めでないのは中人数 x 中単価。なぜならば、

オンラインでは平均単価が低いため、5,000円で集客しても、なかなか人が集まりません。また、その金額で40人程度となると受付を厳密に行い、きちんと参加費を払った人かどうかの確認をした方がいいのですが、これが前述の通りなかなか手間がかかります。(51p)

とのこと。

具体例は下記の通りです。

  集客人数 単価 セミナー実施期間 事例
大人数 x 低単価 170 3,300円 数時間 コロナ影響下でオンラインビジネスで700万円売り上げた話
少人数 x 高単価 10 – 20 数十万円 3ヶ月 ビジネス英語や個人起業のゼミ
中人数 x 中単価 40人 5,000円 数時間  

営業ツールとしてのZoomセミナー

上述はセミナーそのものを収益化するという観点で「商品としてのセミナー」でした。一方で、本業は別にあり、そこに集客するためのセミナーやウェビナーがZoomで行われているのもご存じのとおり。当プレゼンテーション・カレッジのウェブ連載でも、「第68回 ZoomとMobile Text Alerts連携でSMSマーケティング」、「第80回 ZoomとWoopra連携でカスタマージャーニーマップを可視化」などで紹介されています。

このようなセミナーは「営業・マーケティングのためのオンラインセミナー」という観点で、本書でも詳しく説明されています。具体的には、

  • 認知
  • 潜在顧客の顕在化
  • クロージング

の3つのタイプのオンラインセミナーがあるとのこと。

この中でもっとも難易度が高いのが二番目の潜在顧客の顕在化のためのオンラインセミナーだそうです。1つには、セミナー参加者のターゲットを明確に絞る必要があるためです。

自社商材を買う可能性のある層だけがくることが理想なので、狙った層だけが反応することを狙います。

とのこと。加えて、オンラインセミナー内容にも気を配る必要があります。

とはいえ、まだ明確に自社の商材を購入する意思があるわけではないので、入り口としてはあくまでもターゲットの課題に対する解決策を提示し、実際に提供するコンテンツもそのような部分がなければなりません。単にお勉強で終わっては意味がないので、きちんと自社の商材の購買検討につながるようにリードしなければなりません。

となります。

オンラインイベント集客は案内文が超重要

本書では集客についても触れられています。真っ先に考えるべきはもちろんセミナーそのものの企画と顧客のターゲティングですが、その上で、案内文が超重要であると著者の高橋龍征先生は説きます。

詳細は本書98pに譲りますが、項目を記載すると下記が書かれているのが大事だとか。

  • タイトル(20字以内)+サブタイトル(20字以内)
  • リード:要約 (40字以内)+概要(200字程度)
  • ポイント (ターゲットが得られるものや、他と違う特徴を、箇条書きで)
  • ターゲット
  • 講師プロフィール
  • 開催概要

この中で講師プロフィールに関しては、148pでさらに詳しく解説されています。講師そのものに関すること(一言で、経歴、共通要素、共感要素)以外にも、

  • 方法論 (概要、メカニズム、効果・特徴、正当性)
  • 加点 (実績、第三者評価、ブランド)

なども必要とのこと。

一方で、拡散方法に関しては、著者の高橋龍征先生はFacebookページとPeatixを勧められています。そのうえで、

Facebookの個人アカウントでそれらをシェアして、私自身のフォロワーの方に知ってもらい、私とつながっているメーリングリストにも送信します。

ということで、意外とアナログなやり方だと感じました。なお、Facebook以外にもTwitterもいいのですが、

Eightは顧客候補が多くても効果は薄いので当てにしない方がいいかもしれません。

とのこと。


画像はアマゾンさんからお借りしました。

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