Zoomの連携サービスを紹介します。第87回はZoomとGame Plan (ゲームプラン)との連携です。なお、そもそも「Zoomの連携サービスって何?」という方は、第1回をご覧下さい。
アスリート向けのアプリGame Plan
NBAで活躍する八村塁選手をご存じの方も多いと思います。同じ都市にリーグに参加したルーキーの中でも評判が高いようで、日本人としてはうれしい限り。だって、NBAですよ!?米国で最高のリーグと言えば、世界で最高のリーグなのわけですからね。ちなみに米国にはNBAの下位リーグとでも言うべき「Gリーグ」があって、そこに入ることですら相当なものです。、日本人では田臥勇太選手、富樫勇樹選手、渡邊雄太選手など、わずか数名しかいないのですから。
今回の話題は、そのGリーグでも採用されているアプリ、Game Planです。もともとは大学のアスリート向けに教育的な位置づけで開発されたようですが、Gリーグにとっては、「選手をトータルに把握する」材料として使われているようです。その詳しい内容を見てみましょう。
アスリートをトータルに把握する
まずはホームページから。
Before partnering with Game Plan, the G League had administered generic assessments to players, but these assessments didn’t “speak the language of the player.” As a result, the league didn’t have a sense of the “off the court” identity of their players.
Game Planと提携する前は、Gリーグは選手の実情を漠然としか把握していませんでした。それは「選手の声」を表しておらず、リーグ側はコート外での選手の実像を知ることはできませんでした。
この説明の背後には、冒頭に説明したNBAとの関係性がありそうです。GリーグはNBAの下部組織としての役割もあり(厳密には野球のマイナーリーグのような下部組織ではありませんが)、GリーグからNBAへの昇格もあります。ただ、その際、人間性に問題がある選手を昇格させてしまうと問題があります。実はNBAプレイヤーの中にも問題行動を起こす選手はたくさんいて、脅迫、暴行などをはじめとしてひどい事件の数々。
したがって、NBA側としては昇格させるからにはアスリートとして優秀なだけでなく、人間としてもしっかりとした人であって欲しいわけであり、ここにGame Planの存在意義があります。
では、Game Plan導入後にGリーグはどうなったか。
They’ve developed fully customized, branded eLearning courses covering topics such as social media awareness and domestic violence prevention. These courses can be delivered to their players at scale and completed “on-demand.”
Gリーグ、ソーシャルメディアの使い方からDV(ドメスティック・バイオレンス)予防まで様々なeラーニングコースを開発しました。それらのコースは、完全な「オンデマンド」で選手の下に届けられるのです。
ということで、教育コンテンツが成果を上げていることがうかがえます。
Zoom経由でアドバイスも送れる
では、ZoomとGame Planの連携を見てみましょう。
By integrating the Zoom account with the Game Plan platform, it enables the advisor to create Zoom meetings (Virtual Workshop), host meetings, and connect with the athletes in the live courses.
Game PlanをZoomと連携させることで、アドバイザーは簡単にアスリートとのZoomミーティングを設定することができます。
そう、Game Planには、単にeラーニングを届けるだけでなく、アドバイザーがアスリートにアドバイスする機能もあるのです。たとえば、問題を起こしそうなアスリートがいたら、eラーニングによるコンテンツを見た後で、アドバイザーからアドバイスをもらえれば、間違った講堂に行く可能性が少なくなるでしょう。何か問題が起こってからその人を責めるのではなく、事前の教育によって人を正しい方向に導いていこうという点で、きわめて優れたアプローチだと思いました。
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