Zoomの連携サービスを紹介します。第72回はZoomとeeds (イーズ)との連携です。なお、そもそも「Zoomの連携サービスって何?」という方は、第1回をご覧下さい

継続教育が必要な医療従事者

病気や怪我で病院にかかるとき、ちょっと心配になることってありませんか?とくに先生が年配の方の場合、「最新の医療情報に通じているのかしら?」なんて疑問が湧き起こります。というのは、私たちが「常識」と思っている治療が、よく逆転しているから。たとえば、傷口の消毒。大昔は「赤チン」なんて塗りましたし、その後もヨードチンキやマキロンなどで消毒するのは当たり前。それを怠ると傷口が化膿してしまって大事になる…というのが常識でした。ところが、最近では、皮膚は消毒しない方が早く、痛みもなく、キレイに直るのだとか。

あるいは、最近で言えば新型コロナウィルスに対するマスクの効果。最初のうちはWHO (世界保健機関:World Health Organization)は、マスクをすることを勧めていませんでした。「健康な人がマスクを着用しても感染症の予防効果はない」と言って。ところが、2020年6月になって、感染が広がっている地域では公共の場所ではマスクをすることを推奨しました。これではどっちが正しいのと迷う人が多いのも当然でしょう。ついには、ピーチ航空のフライトの中で乗客がマスクをつける、つけないで大問題になりました。

こんな不安を解消するためには、ドクターのみならず医療従事者には継続教育を受けてもらったらいいのではないか、という発想が出ます。ここに、eedsの存在意義があります。

米国のCMEプラットフォームeeds

舞台はアメリカ。実はアメリカでは、医師免許の更新制度があり、継続教育を受けないと免許が失効してしまいます。CME (continuing medical education)制度と言いますが、必要な単位を学習する必要があるのです。

これをサポートするプラットフォームがeeds。ホームページで説明を見てみましょう。

eeds is an online CE tracking system for healthcare professionals. Utilize eeds to retrieve your CE transcripts, attendance certificates, and record self-reported CE credit.

eedsは医療従事者のための継続教育(continuous education)管理オンラインシステムです。eedsによって、継続教育の受講履歴や資格や単位を確認することができます。

とのこと。しかも、eedsのサイトには、継続教育の講座が掲載されています。自分の住んでいるエリアのzip code (郵便番号)を入力すると、近隣の講座の一覧がカレンダーで紹介されるのです。

Zoomのオンライン講座で単位取得

ただ、国土の広い米国のこと。地域によって濃淡があるのはしょうがないところ。たとえば、ニューヨーク州のzip code「10001」を入力すると、それこそ毎日のように講座があることが分かります。ところが、ニューハンプシャー州の「03087」を入力すると、ほぼ講座はありません。

じつは、ここにzoomを使ったリモートの継続教育のニーズがあるのです。これを念頭に、Zoomとeedsの連携を見てみましょう。

eeds integration with Zoom eases the process of connecting your learners to your online lectures.

eedsとzoomの連携により、オンラインレクチャーと学習者の紐付けが簡単になります

たとえば、eedsで自分の単位を確認しながら、足りなければZoomのウェビナーに参加する、のような行動になるのでしょう。

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