Zoomの連携サービスを紹介します。第57回はZoomとKolabtree (コラボツリー)との連携です。なお、そもそも「Zoomの連携サービスって何?」という方は、第1回をご覧下さい。
研究者もフリーランスの時代
「研究者」と聞いてどのようなイメージを持つでしょうか?ノーベル賞を受賞された個性的な先生?あるいは企業の研究所に勤める知的な人々?実はこの世界でも大木は地殻変動が起きていて、最近の流行は「フリーランスの研究者」なのだそうです。なんだかアヤシい言葉の響きですが、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に出てきた「ドク」ことエメット・ブラウン博士のようなマッドサイエンティストではありません。バイオテクノロジーやデータサイエンス、はたまた天体物理学などで博士号をとった優秀な人材です。
この研究社のフリーランス化には、いくつか背景事情があります。ひとつは、コラボレーションツールの進化によって、研究者自身がひとつの組織に縛られずに研究開発を継続できるようになったこと。もう一つは、企業における研究開発ニーズの高まりがあります。データサイエンスや人工知能に代表されるように、いまはあらゆる企業において「科学的なアプローチ」が求められ、「研究開発の仕事をちょっと頼みたい」というニーズが生まれているのです。
とはいえ、どうやってフリーランスの研究者にコンタクトしたらいいのか、多くの企業は悩むでしょう。ここに、Kolabtreeの存在意義があります。
フリーランス研究者のプラットフォームKolabtree
Kolabtreeはフリーランス研究者のプラットフォームで、企業と研究者のマッチングを行います。その機能をホームページで見てみましょう。
Kolabtree helps businesses of all sizes consult top scientists to take their projects to success. Post your project for free and get quotes from experts worldwide.
Kolabtreeは、プロジェクトを成功に導くため科学者にコンサルティングをお願いしたい、あらゆる規模の企業をサポートします。プロジェクト内容を掲載して、世界中のエキスパートから見積もりをとってください(無料です)。
なんとなく、どこかで見たうたい文句だと思ったら、日本ではランサーズやビザスクなどのクラウドソーシングのサービスがありました。これの科学者版だと思えば、間違いないのではないでしょうか。
ちなみに、どのようなプロジェクトが掲載されているかは会員にならなくても「チラ見」できます。新しいナチュラルヘアケア製品の開発や、心臓発作の調査など、「なるほど、これなら科学者が必要だ」と思えるものが並んでいます。ちなみに金額はというと、米ドルで50ドルから発注しているものもありました。日本円で約5,000円ですから、科学者を雇うハードルはかなり下がっていると言えるでしょう。
研究者と簡単にZoomミーティングできる
では、ZoomとKolabtreeの連携を見てみましょう。
Kolabtree is a marketplace and Zoom integration will help users of Kolabtree to discuss project/requirements via Zoom video/audio call.
KolabtreeとZoomの連携によって、KolabteeユーザーはZoomミーティングでプロジェクトの内容を話し合うことができます
とのこと。上述のとおり、発注単価は5,000円からときわめて安くなっています。これはおそらく、「テスト利用」を想定しているためでしょう。試しに仕事を任せてみて、自社と相性のよい研究者だったら継続的に仕事を発注する、という流れなのではないでしょうか。
であれば、Kobaltreeユーザーが、「この研究者と話してみたい」というとき、簡単にZoomを起動できるのは便利です。
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