「人前で話すときに緊張して声が震えてしまう…」。そんな悩みを持つ人が手にとりたいのが鳥谷朝代先生のご著書、「図解 あがらずに自信をもって話せるようになる本」です。
声の震えを防ぐには首回りを柔らかく
著者の鳥谷朝代先生は、声が震える原因を首まわりの筋肉が固くなることだと指摘します。とくに最近、スマホが普及して以来、スマホの使いすぎでこの傾向は高まっているとか。
したがって、人前に立つ前に首を柔らかくするストレッチが必要で、
- 首回し:首を左右2回づつ回して、のど周囲の緊張をとる
- 首伸ばし:後ろで手を組んで上を向く。のど周囲の筋肉が伸びているのを感じよう
- 首倒し:首を横に倒して耳を肩に近づける。手で軽く頭を抑えて首横の筋肉を伸ばす
というのを提唱されています(本書45pには図とともに説明されています)。
途中で声が震えたときのリカバリー法
事前準備にもかかわらず、話している途中で声が震えてきたときの対応も著者の鳥谷朝代先生は提唱しています。
- 首・肩に入っている力を抜く
- しっかりとまずは息を吐ききる。心臓の鼓動がゆっくりとなり、心臓のバクバクが落ち着く。そのうえで、息をゆっくり深く吸う
- お腹に力を入れて、ゆっくりと長く強い息で話を始める。震えない声を1回出せると、また落ち着いてくる
というものです。
なお、
上がりは自分の内面で起きていることであり、その症状は自分が思っているほど他人には気づかれません。「自分があがってきた」という初期症状のとき、そのあがりに気づいているのは、多くの場合自分だけです。このことに気づいていない人は、「緊張していることがバレる。見られている」という思いにすぐに直結してしまうのです。自身のあがりに気づいたら、あせらずリカバリーしましょう。
との指摘もされています。これは心理学の用語では「透明性錯覚」と呼ばれているもので、緊張しがちな多くの人に知っていただきたいことです。
あがり症チェックの7ポイント
ここまで、声の震えを中心に解説してきましたが、そのほかにもあがり症克服のためのノウハウが解説されています。本書の最初の方では7つのチェックポイントと、その改善法が解説されています。
- 適度にリラックスして話している:これができていない方は、体がガチガチに硬くなっています。体からあがり症を克服していきましょう
- 姿勢よく話せている:ふだんの姿勢の悪さや、自信のなさから姿勢が悪くなってきます。姿勢をよくして声を出やすく、そして気分的にも堂々と話せるようになりましょう
- お腹からしっかり声を出せている:お腹から声が出ていないと、声が細く震えやすい声質になります。腹式呼吸をマスターすることで、震えない声を確実に手に入れることができます
- 口をしっかり開けて話せている:口の形が正しくないと、言葉がはっきりと聞き手に伝わりません。聞き返されないように、しっかりと口の形を覚えましょう
- 内容に合わせて抑揚をつけられている:棒読みでは、話す内容が相手に伝わりません。聞き手にも自分の気持ちが伝わるような話し方を身に付けましょう
- 話す内容に集中できている:自分自身のあがりに意識がいっていると、確実にあがります。話す内容に集中してスピーチできるようトレーニングしましょう
- 聞き手に意識を向けるようにできている:視線が下がっていると、徐々にあがってきます。顔を上げて、聞き手とコミュニケーションをとっているつもりで話せるようになりましょう
画像はアマゾンさんからお借りしました
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