プレゼンテーションにテレビの手法を採り入れられないか…そんな問題意識を持った時にチェックしたいのがこちらの本です。
加藤 昌男著、3分勝負のプレゼンテーション
著者の加藤先生は、NHKの「エグゼクティブ・アナウンサー」。アナウンサーとして培ったスキルをプレゼンテーション研修として伝えているとのふれこみです。
内容面では、プレゼンの決め手は
「ことば」x「映像」x「全身表現」
というフレームワークであると提唱しています。3つの要素がかけ算になっているところがミソで、
「どれかがマイナスだと、全体がマイナスに」
とのこと。
プレゼンテーションの上達法に関しては、
「30秒で引きつけ、3分で伝えきる。メッセージはひと言に凝縮して」
と、やはりアナウンサーを彷彿とさせるような方法論。もうちょっとブレークダウンしていうと、
テーマ(何についての話?)、メッセージ(結論、趣旨をひと言で)を30秒で
要旨(必要な要素を整理してかいつまんで説明)を2分15秒で
まとめ(メッセージをくり返す)を15秒で
との構成を提唱しています。
本の最後のパートは実践編として、「札幌の水道」を題材としたプレゼンテーションをつくるという構成になっています。ただ、ここで残念なのは、せっかくの「3分間プレゼン」が立ち消えになってしまっていること。いつの間にか「スライド7枚を使った5分間プレゼンテーション」を作成するという仕立てになっているので。
しかも、ここに来て突然「Makingの手順」というのが出てきて、それが、
- 目的・テーマを明確に
- 材料を集めて、絞り込む
- 構成を立てる
- 映像を活用する
- 時間配分を考える
というもの。この手順自体は分かりやすいのですが、これを最後の方で持ってこられても…と若干不満が残ってしまいました。
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