Zoomの連携サービスを紹介します。第52回はZoomとGist (ギスト)との連携です。なお、そもそも「Zoomの連携サービスって何?」という方は、第1回をご覧下さい

明らかに本より劣っている動画の弱点

動画セミナーって便利なものですが、本(テキスト)に比べて圧倒的に不利なところがあります。それは「斜め読み」ができないところ。たとえば本屋に行って本を買うとき、パラパラと中身を見て、「ふむふむ、こういう内容か」というのを分かったうえで買うか買わないか決めます。ある意味これが本屋の便利なところであり、本好きにとっては楽しみなところ。Amazonをはじめとするオンライン書店でも、このような役割を提供するために中身の「チラ見せ」サービスを行っています。

ところが、動画はこの「斜め読み(視聴)」が難しいもの。つまり、見てみないと中身が良いか悪いかの判断はつかないのです。実際、セミナーではないですが、映画を見に行って、つまらないと分かっても、その後見続けてしまうという経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。ネット上の動画の場合、1.5倍速などの便利な機能はありますが、それでも動画の間はず~っと時間を拘束されるという問題の根本的な解決にはなっていません。

これを何とかしたい、というのがGistの存在意義です。

自動的に動画のサマリーを生成・検索も

まずは、Gistのサービスの実物を見ていただきましょう(サンプルのための静止画です。実際の動画を見たい方はGistのホームページをチェックして下さい)。

ScreenClip

動画にかぶせて、そこで話されている言葉のリンクが現れます。そのリンクをクリックすると、まさにその言葉が発せられたところに動画をナビゲートすることができます。そして、最新版では、検索ボックスもついていて、動画の中の言葉を検索することもできるのです。

Gist自身による説明を見てみましょう。

X-ray for audio & video.  Gist makes it easy for your audience to find relevant moments in your audio and video content.

動画とビデオのX線検査。Gistによって、オーディオやビデオコンテンツの中から、あなたに関係のあるところを簡単に発見できます

ちなみに、このサービスのお値段、最初の30日はわずか5ドルで利用できるとのこと。もし英語圏の住人だったら使ってみたいですね。

…というか、逆に英語の動画コンテンツを聞かなければならない人にとってこそ、必要なサービスかもしれません。たとえば大学の講義など、「あのパート、先生の説明の意味がわかんなかったんだよなあ」と言うときに、検索できればこれほどパワフルな勉強ツールはないでしょう。

実はいま、欧米では多くの大学が講義内容を一般向けに公開しています。これはコロナウィルスの前から始まった流れで、Moocs(ムークス: Massive Open Online Courses)の名の下に、2000年代初頭から取り組まれていました。このMoocsとGistが組み合わさったとき、人々の学習スタイルは大きく変わるのかもしれません。

Zoomミーティングのサマリーも自動生成

では、ZoomとGistの連携を見てみましょう。

Gist is a visualization, automatically extracted from the raw media (e.g. a Zoom video conference recording), allowing any of the meeting participants to effortlessly scan this “rolling abstract” for that relevant moment that was particularly complex or detailed.

Gistは生のメディア(たとえばZoomミーティングの録画)から、自動的にサマリーを生成します。ミーティングの参加者は簡単に自動更新サマリーを目にすることができますから、複雑な内容や細かい話をチェックできます。

先ほどのMoocsのような使い方は、Gistの方でも想定されているようです。

ScreenClip

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