「研修・セミナー講師になりたい…」と思ったときに手にとってしまうかもしれないのが原佳弘先生のご著書「研修·セミナー講師が企業·研修会社から選ばれる力」です。

仕事を依頼したい講師、依頼したくない講師、その違いは?

本書の一番面白いところは、「エージェント10社に聞いた仕事を依頼したくない講師トップ5」というところ(84p)。ちなみに、仕事を依頼「したい」ではありません。「したくない」です。

  1. お金の話中心でビジョンや使命感が感じられないタイプ
  2. 講師自身の強みや価値をひと言で語れないタイプ
  3. 話が長く一方的でキャッチボールができないタイプ
  4. どこのエージェントにも同じ資料を出して回っているタイプ
  5. 実務経験を十分いかしたオリジナルコンテンツを持っていないタイプ

とのこと。

この後では、逆に「また仕事をお願いしたい講師ベスト3」というのがあって、それが、

  1. クライアントの課題解決にきちんと適応でき、登壇させる理由が明確な講師
  2. 簡潔明快で分かりやすく、臨機応変に対応できる講師
  3. 受講生への研修効果だけでなく、クライアントの事務局や経営層にまで目配りできる講師

二つのリストを並べてみると、上記の「仕事を依頼したくない」というのは、最低限クリアすべきレベルと理解できます。逆に言うと、これをクリアしたからといって人気講師になれるわけではなく、目指すは後者の3点を兼ね備えた講師ということでしょう。ちなみに、プラスアルファで、「向上心がない講師」というのも、足切りラインとして付け加えていいような気もしました。

研修講師は社内講師とも競争している

本書のさらに面白い点は、社内講師の調査もあるところです。労務行政研究所の「企業の教育研究に関する実態調査」、2014年から抜粋として、下表が掲載されています。

※レポート名は本文のままですが、「教育『研修』に関する実態調査」が正しいレポート名と思われます。

  会社数 社内講師が
いる
社内講師は
いない
社内講師手当を
支給している
社内講師手当てを
支給していない
127 74.8% 25.2% 12.6% 87.4%
従業員1,000人以上 60 86.7% 13.3% 15.4% 84.6%
999人以下 67 64.2% 35.8% 9.3% 90.7%
           
製造業 50 82.0% 18.0% 12.2% 87.8%
非製造業 77 70.1% 29.9% 13.0% 87.0%
           
参考:2001年度調査 111 81.1% 18.9% 5.6% 94.4%

このデータを元に著者の原先生は、専業の研修講師は、社内講師とも競争していかなければならないので、競争環境は厳しくなっていると提言されています。

評価がはっきり分かれる研修講師

また、講師業界内で競争が厳しいことも著者の原先生は指摘しています。

講師とは、結果がすべてであり、評価がハッキリと分かれる仕事なのです。評価が高い講師には、たびたび仕事の依頼が舞い込むことになります。企業からも「あの先生でまた実施したい」(中略)という声を聞きます。(中略)そのため売れっ子講師には、エージェントの担当者同士がスケジュールを奪い合うくらいの勢いがあるのです。

結果として、講師料にも大きく差がついて、

初めのうちの講師フィーは5万円、8万円、10万円と小刻みな上昇傾向だったのが、中堅から超有名レベルになると、15万円、20万円、30万円、50万円と急上昇していく傾向にあります。

とのことです。

なお、研修講師のなり方に関しては、同じ出版社から「誰も教えてくれなかった 超人気研修講師になる法 (DO BOOKS)」も出版されているので、合わせてチェックすることをお勧めします(重複感もありますが)。

画像はアマゾンさんからお借りしました。

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