プレゼンやセミナーにおいて、内容の次に重要といってもいいくらいなのが自己紹介。聞き手からプレゼンターとして信頼されることがプレゼンやセミナーを成功させる鍵でもあります。

ここでは、プレゼンやセミナーを成功につなげるための自己紹介方法のポイントをご紹介します。

プレゼン冒頭からの自己紹介はNG!!

プレゼンやセミナーにおいての自己紹介が重要なのはいうまでもありません。ただ、問題なのはそのタイミング。多くの人はプレゼンやセミナーの冒頭で行いますが、実はこれはNG。

なぜならば、聞き手が本当に興味があるのはプレゼンやセミナーの中身だから。それなのに、聞きたい中身を差し置いて、プレゼンターが冒頭から自分のことをツラツラと話すのは、聞いてる方もツラくなります。もちろん皆さん表面上はにこやかにしていますが、心の中では「自己紹介はいいから、早く本題に入ってくれ」と思っているものです。

では、自己紹介はいつ行うかというと、プレゼンやセミナーの中身にしっかり興味を持ってもらった後です。

つまり、プレゼンやセミナーの最初に、目的とメリット(聞き手が知ることができる情報)を説明した上で、「申し遅れましたが、私本日のプレゼンを担当させていただく、○○と申します…。」と自己紹介を始めるのです。

実は「自己紹介」ではない、プレゼンでの自己紹介

では、具体的に自己紹介の内容です。会社名と名前、後はせいぜい経歴を…というのは誤解です。ちょっと矛盾した表現かもしれませんが、実は自己紹介は「自己」を「紹介」するものではないのです。

もちろん日常のビジネスでの自己紹介ならばそれでいいのですが、プレゼンやセミナーの場では、

私はこのプレゼンをするに値するだけの実績がある人間です

とアピールし、聞き手から信頼を得ることが自己紹介の目的なのです。

そんなこといっても、アピールしすぎると嫌らしいんじゃない?と思う方もご心配なく。スマートに自己紹介をするテクニックがあり、それがストーリーテリング。まるで物語のように聞き手を惹きつけて、「なるほど、この人の話ならしっかりと聞いてみよう」と思わせることができます。

なお、念のためですが、ストーリーテリングと聞くと反射的に「起承転結」と考える人がいますが、これは間違っています。起承転結はもともと漢詩のフォーマットですから、ストーリーで使おうとすると「転」で必ず破綻します。そうではなく、「ストーリーテリングのPARLの法則」がプレゼンでの自己紹介に最も適したフォーマットです。

プレゼンターの自己紹介のサンプル

では、ここまでの話を踏まえて実際の自己紹介のサンプルを見てみましょう。ここでは、法人向けの営業で、クロージング、つまりお客様に契約を結んでいただく直前のプレゼンテーションというイメージでサンプルを作成しました。

まずはプレゼンの目的からスタート。

本日はお時間を取っていただきありがとうございます。御社では、□□という問題意識を持たれていると認識しております。この解決に貢献できる当社の製品、○○のご紹介のためにプレゼンテーションさせていただきます。

次にプレゼンの時間帯と進め方です。

プレゼンテーションは、20分ほどを予定しております。もしも疑問点がありましたら、私のプレゼンの途中でもけっこうです。何なりとご質問ください。疑問点をその場その場で解決しながら進めさせていただければと思っております。

ここでようやく自己紹介です。

申し遅れましたが、私◎◎社の●●と申します。実は私、元々はエンジニアだったのですが、当社の製品○○をより多くのお客様にご紹介したいということで、いまはカスタマーサポートの仕事をしております。これまで30社以上の企業様にご導入いただくのをお手伝いしてきましたので、他社事例も踏まえながら、御社にとってベストなソリューションを提供できると考えております。

いかがでしょう?このような自己紹介ならば、「この人は信頼できる。しっかり話を聞こう」と聞き手が思ってくれるのではないでしょうか。

プレゼンでの自己紹介の資料は?

なお、資料を使ったプレゼンテーションの場合、その資料(投影用のパワーポイントのスライドや配付資料)にも自己紹介を含めておくのをお勧めします。特に紙で渡す資料の場合、プレゼンの聞き手が後で見返す場合もありますし、社内で資料を回覧することも考えて、情報を手厚く入れた資料を作成するのがお勧めです。

そしてもう一つの理由は、「あがった」時の対処のため。緊張して万が一頭が真っ白になってしまったとしても、最悪資料に書いてあることを読めば何とかなる、という安心感があるとないとではプレゼンに臨む気持ちが大違いです。

ときどき、「読めば分かることを話すな。話せば分かることを書くな」というプレゼンの指導をする人がいますが、これも大きな誤解、あるいは上級者向けのアドバイスです。初心者は、聞き手の耳からも情報を入れる、聞き手の目からも情報を入れる…と様々な工夫をしながら、自分の伝えたいことを最終的に理解してもらうための工夫をすべきです。

ここまで来るとお分かりいただけると思いますが、実はプレゼンテーションには多くの「誤解」があります。一見当たり前のようだけど、実はNGという行動を多くの人がやってしまっていて、これでは「プレゼンが苦手」と思うのも無理はありません。

逆に言うならば、「ルール」さえ分かれば、誰もがプレゼン上手になれます。もちろん、世の中にはセンスがいい人というのはいるもので、無意識のうちに「プレゼンのルール」に則った行動をすることもあります。

でも、多くの人はそうはいきません。しかも、「ルール」はここに挙げた自己紹介以外にも、様々あります。もちろんセミナーでこのプレゼンのルールを身につけることをお勧めしますし、最低限でもプレゼンテーション・チェックリストでご自身の行動を振り返る必要があるのです。

誰もが簡単にプレゼン上手になれるチェックポイントを紹介した「プレゼンテーション・チェックリスト」をダウンロードいただけます。
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