Zoomの連携サービスを紹介します。第137回はZoomとClassum (クラッサム)との連携です。なお、そもそも「Zoomの連携サービスって何?」という方は、第1回をご覧下さい

国の教育充実度合いを計る人間開発指数

今回紹介するClassumは韓国発のラーニング・マネジメント・システム (LMS)です。なので、Classumそのものの前に、韓国のLMS市場を見てみましょう。まずはマクロの視点から、ということで、国連の提唱する「人間開発指数 (Human Development Index)」から。

国連開発計画 (UNDP: United Nations Development Programme)駐日代表事務所のホームページによると、

人間開発指数(HDI)は、保健、教育、所得という人間開発の3つの側面に関して、ある国における平均達成度を測るための簡便な指標である。

とのこと。要するに、その国が教育にどのくらい力を入れているのかを計る指標と言うことでしょう。具体例として下記が挙げられています。

バハマとニュージーランドは、GNI (Gross National Income: 国民総所得)はほぼ同水準だが、平均余命と就学予測年数には大きな隔たりがあり、それを反映してニュージーランドのHDI値はバハマよりはるかに高い。

逆に言えば、バハマは人間開発指数を上げることにより国民の教育レベルが上がり、潜在的な経済成長が上昇するとも考えられます。

なお、最新の2018年のトップ10を見ると、下記の国々

  1. ノルウェー
  2. スイス
  3. オーストラリア
  4. アイルランド
  5. ドイツ
  6. アイスランド
  7. 香港
  8. スウェーデン
  9. シンガポール
  10. オランダ

アイルランド、アイスランドは意外ですが、他はまぁ、そうだろうなと納得度が高いものです。

ちなみに日本はと言えば19位。そして、今回紹介するClassumの地元である韓国は22位。これも上記のバハマとニュージーランドのたとえになぞらえると、韓国は日本に比べてGNIは低いにもかかわらず、人間開発指数はほぼ同じ。すなわち韓国は教育に力を入れている国と理解できるでしょう。

eラーニングが盛んな韓国発のLMS

では、LMSの方も見てみましょう。実は韓国のeラーニング普及率は世界一位とも言われ、その背景には国を挙げての後押しがあります。eラーニング産業発展法やCyber大学などの取り組みです。結果として、やや古い情報ですが、2003年のeラーニングの普及率は日本の48%に対して韓国は61%だったとか。このような中、当然LMSも発展していると思われます。

では、Classumのホームページを見てみましょう。Spark the power of learning together (いっしょに学ぶことの力を解放する)とのキャッチフレーズの下、

Experience meaningful interactions and enhance learning with CLASSUM. Expand communication boundaries and give discussions the freedom to extend beyond the classroom

      Classumによって、意義ある交流と学習を体験できます。コミュニケーションの境界線を広げ、クラスの枠を超えてディスカッションする自由度を高めます。

      との説明がなされています。ちなみに、Classum利用の学生の声が面白いですね。

      Even though I have questions, it was hard for me to ask them in class because I’m an introvert. But with CLASSUM, I can ask questions anonymously and this enabled me to participate in class more. I wish all of my classes used CLASSUM.

      私は内向的なので、疑問があってもクラスの中で質問するのは気が引けます。でも、Classumならば、匿名によって質問できるのでクラスへの参加感が高くなります。全ての授業がClassumになったらいいと思っています。

      Zoom連携で双方向性も

      では、ZoomとClassumの連携を見てみましょう。

      Start a Zoom Meeting directly in CLASSUM by simply clicking “Start Live Session”.

      Classumの”Start Live Session”ボタンをクリックするだけで直接Zoomミーティングを起動できます。

      として下記の機能が提供されています。

      • Start or join Zoom Meetings with one click  (ワンクリックでZoomミーティングを起動や参加できる)
      • Share Zoom Meeting recordings on CLASSUM for lecture video (Zoomミーティングの録画をClassum上で共有できる)
      • Open online offie hour or class with Zoom Meetings (Zoomミーティングを使ってオンラインオフィスアワーができる)

      Zoomミーティングやオフィスアワーは双方向性が強いのですが、上述の学生の声、「匿名で質問できる」と組み合わせると、どんな性格の学生にも学びを提供することができそうです。

      ScreenClip

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