講師をする時に難しいコンセプトを上手に伝えたい。でも、どうやったらいいのかな?と悩むことはありませんか?実はその解決策があります。それが、説明の順序にこだわることです。この動画は講師としては中級編になります。講師の力をアップしたい方は是非ご覧ください。

説明が下手な講師とうまい講師の違い

講師をやるときに難しいコンセプトを説明したい。例えば、ある人が、投資信託を説明したい。そんな風に思ったとしましょう。ところが、説明があまり上手じゃない講師は、こんな説明から始めてめてしまいます。

投資信託とは、投資家から集めたお金をファンドにして、株式や債券などに投資をして、運用成果が投資家に分配される金融商品です。

聞いた方は、抽象的な説明をされても全然分からないです。伝わらないです。
その事柄について詳しい人は、「そうだよな」と分かっても、初心者が聞いたら分かる訳がありません。

では、うまい講師はどんな風に説明するのか?

こんな具体例からは始めてみましょう。
皆様、投資に興味をお持ちかと思いますが、どの会社の株を買ったらいいか悩まれることってあるんじゃないでしょうか?あの会社?この会社?でも、実はお勧めしたいのが、日経平均株価に連動する商品なんです。日経平均株価、毎日のように新聞やニュースで耳や目にすることがあると思います。

そうすると、ご自身が買った時から日経平均株価が上がってれいれば、ご自身の財産もその分増えている。逆に下がってしまうとご自身の財産がその分減っているということになりますので、ものすごく分かりやすいですね。このような商品のことを、「日経225インデックスファンド」と呼びます。

しかも、そこにはメリットがあり。まずは、「日経225インデックスファンド」は1口1万円から買えます。最近では、手厚くなっていて1口5千円からでも買えるようになっていると思います。

これ、なんでかというと、少額の金額でも、大勢の投資家からたくさん集めて、まとまったお金にしてそれを投資にするんです。ですので、個人個人にとっては1口1万円位の少額から買えるというのがメリットの1つです。

更にメリットがあるとしたら、1社の株を買うよりアップダウンしません。たった1つの会社の株を買うと、その会社がドカンと伸びる場合もあれば、逆にガクンと下がってします場合があります。割りとアップダウンします。

でも、日経225インデックスファンドは、225社に分散投資をしているんです。そうすると、ドカンという会社もあればガクンといく会社、ぼちぼちの会社もあって、でもトータルとしては、ある程度揃ってくる。そんなアップダウンしないというのがメリット(リスク回避)ということになります。

そして、このような日経225インデックスファンドの様な商品のことを「投資信託」と呼びます。

「投資信託」、聞いたことがあるかもしれませんね。実は他にもあるんです。例えば、TOPIXに連動するもの。日経平均株価と並んで別の株価指数でTOPIXといものがあります。TOPIXに連動する投資信託もあれば、あるいは、専門家の目利きによって株買う買える。買う株を買える。そうですね、自動的に日経平均株価に連動ではなくて、専門家がいて、あの会社の株は値上がりしそうだから買ってみよう。この会社の株も買ってみよう。いずれにしても、それが投資信託です。

要するに、投資信託というのは、投資家から集めたお金をファンドにして株式や債券などに投資する。運用成果が投資家に分配される金融商品のことなんです。こういう風に言われると、聞いている方も「あ、なるほどな」と分かった感覚を生み出せます。

説明が上手な講師は具体から話す

図を使って説明してみます(動画の図を参照ください)。

まずは、下手な説明(ダメ講師)のやり方です。いきなり抽象的な話から始めてしまいます。投資信託とは?みたいに話しても初心者は全然ピンとこない。じゃ、なくて上手な講師は、具体からはじめます。具体的に、日経225ファンドというものがありますよね、「あ、なるほどね!」と聞いた方も納得した上で、それを抽象化します。日経225インデックスファンドのようなものを投資信託と呼ぶんです。すなわち投資信託とは…という説明ならば、言われた初心者の方も「あ、なるほどね!そういうものなのね」と投資信託を理解することができます。

厳密には、最後にもう1回具体化をしています。実は、日経225だけではなくて、TOPIXというものもありますよというような。上手な講師は具体から始めて、それを抽象化する、抽象的な説明をした上でもう一度具体化する。すなわち、具体と抽象を行ったり来たりする。これが上手な講師になるためのコツです。

ちなみに、私がさっき言った具体から抽象というものは、大小関係とは異なります。大小関係とは別と考えています。日経225ファンドというのは、モノゴトの大小ではないです。

また、具体物同士を説明する場合には、大小です。順序は大きいものから小さいもの。例えば、世界の株からアジアの株、そして日本の株になる。更に小さく東京の株のようになりますけれども。基本的には大きいものから小さいものという流れになります。

相手に伝わる説明の三原則

まとめてみます。。説明の順序の三原則と私たちは呼んでいます。具体物を説明した上で抽象です。逆にいうと、抽象的な概念から始めてしまうと言われた方はピンときません。そして、最後に説明した大から小です。世界から→アジア→日本→東京 大きいものから小さいものへの説明が分かりやすいです。そして、この動画では詳しく説明しませんでしたが、既知(相手の方が知っているモノ)から未知(知らないモノ)に説明を進める。これが三原則ということになります。

最初にも言いましたが、講師としては、この動画は中級編です。ちょっと難しいやり方になりますが、その分だけ使いこなせば上手な講師になるので、普段から意識して使ってもらえれば良いのではないかと思います。

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