Zoomの連携サービスを紹介します。第157回はZoomとProTraining (プロトレーニング)との連携です。なお、そもそも「Zoomの連携サービスって何?」という方は、第1回をご覧下さい。
ポストコロナの時代に重要性が増す救急手当て
知っていおいた方がいいのに、なかなか知られていない情報の一つに「救急手当て」があります。とくにポストコロナの時代には、大切になってくるかもしれません。さっきまでピンピンしていた人が、突然体調を崩す事例もあり、そんなときに心臓マッサージや人工呼吸法を知っていたら救えた命もあったのではないかと想像します。実際、総務省のまとめた資料によると、
一般市民が心肺蘇生を実施した傷病者の「1 か月後生存率」(16.4%)は、実施しなかった傷病者の生存率(9.3%)の約 1.8 倍
と言うデータが示されています。
しかも、コロナの時代にこれが大事なのは、救急車の到着が遅れる可能性があるから。病院現場の逼迫は「医療崩壊」という言葉で問題視されているのはご存じでしょう。これは当然救急車にもおよぶでしょう。東京を例にとると、通報があってから救急車が現場に到着するまでの時間は過去3年は10.8分で安定していました。これが、2020年、さらには2021年には大きく伸びることが想定されており、ますます救急手当ての重要性が増します。
これをオンラインでやろうというのが今回紹介するProTrainingの存在意義です。
救急手当てのブレンディッド・ラーニング
ホームページを見てみましょう。CPR / First Aid講座に関しては、
All of our CPR courses have a blended option. With blended training, students complete the part 1 online course and then schedule a skill evaluation with one of our instructors to complete the part 2 skills check off. Once the instructor has confirmed a passing score, the student will receive his or her wallet card.
私たちのCPR講座は、動画と対面のオプションがあります。動画オプションの場合、パート1はオンラインで受講して、パート2のインストラクターによる試験(スキル・チェックオフ)は予約してください。インストラクターが十分と認めれば、認定証を発行します。
とのこと。英文中ではBlended (ブレンディッド)と呼ばれていますが、動画と対面のブレンド、すなわち混合は今の時代の研修の大きな流れとなっています。なお、CPRは”CardioPulmonary Resuscitation”の略で、日本語では心肺蘇生法(しんぱいそせいほう)、すなわち心臓マッサージや人工呼吸による蘇生法を指します。
なお、ProTrainingでは、CPR / First Aid以外にも、下記をはじめとする様々な講座を提供しています。
- Advanced Cardiovascular Life Supportの略称で二次心肺蘇生法
- Pediatric Advanced Life Support小児二次救命処置法
- Bloodbore pathgens 血液媒介病原体対策
Zoomミーティング運用の参考にもなる
では、ZoomとProTrainingの連携を見てみましょう。
The ProTrainings Course Scheduler connects Zoom with your ProTrainings instructor account to automatically schedule remote ProTrainings courses.
ProTrainingの講座スケジューラー上のインストラクターのアカウントをZoomと連携することで、簡単にProTrainingの講座をスケジュールできます。
とのこと。
しかも面白いのは、Zoomの設定法が事細かに記載されていること。たとえば、
Private chat between students is disabled to deter cheating. Students can still chat publicly with one another and privately with the instructor.
受講者同士のプライベートチャットは、カンニングを防ぐために無効にするのがお勧めです。それでも全体チャットで、受講者同士、あるいは受講者とインストラクターでチャットできます。
同じような資格制度を運用している団体は、Zoom運用の手法として参考になるかもしれません。
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