Zoom会議の運営方法として参考になる、一般社団法人おうえんフェスさんのご著書「オンラインイベントの教科書」を読んだので、そのエッセンスをお届けします。

Zoomイベント運営の8役割

著者の一般社団法人おうえんフェスさんによると、Zoomに限らずオンラインイベントを開催する際には下記の8つの役割が必要とのことです。

  • ファシリテーター

  • ゲスト・講師

  • タイムキーパー/ディレクター

  • 配信担当

  • 質疑応答担当

  • SOS担当

  • SNS対応

  • 事務局

ファシリテーターとゲスト/講師はイベントの表舞台に出る人として、それ以外にも背後に6つの役割が必要ということになります。

ただ、すべてがすべて必要というわけではなく、イベントの種類に応じて兼任したり不要な役割もあるというのが実情でしょう。たとえば、SNS担当は、イベントをリアルタイムでSNS告知する際に必要ですが、もしSNSで拡散することがなければ、役割として不要になります。

一方で、絶対に必要な役割もありそうで、たとえばSOS対応。「Zoomは簡単だから誰でも使える」と言う論調も世の中にありますが、多くの人が参加することになるとそもそもIT危機に不慣れな人も出てくるでしょう。そのような場合、イベント主催者がサポートをしてあげる必要が出てきます。ちなみに、著者の一般社団法人おうえんフェスさんによると、

オンラインイベントでの主な不具合は音声に関するトラブルが最も多いです

とのことです。

Zoomイベントでファシリテーターが会議の際にやること

では、実際のイベントが始まったら何をやるか。著者の一般社団法人おうえんフェスさんによると、まずはファシリテーターによるグラウンドルールの設定だそうです。全体のタイムスケジュールをアナウンスするとともに、

  • 質疑応答はどの時間帯でできるのか
  • 話し手の声が届きやすいように参加者自身が話すとき以外はマイクをミュートにすること
  • 録画の許可を参加者にいただくこと

などを参加者に案内、あるいは許可を取る必要があるとのことです。

このパートの説明の中で、特に面白いと感じたのは、

最後に参加者アンケートや参加者特典のお知らせがあること等、快適な進行をささえる情報も開始直前にアナウンスが効果的です

という一文です。リアルのイベントと異なり、Zoomを使ったオンラインのイベントは途中での退席者が出ることがあるのでしょう。だとしたら、最後まで参加してもらうような「ヒキ」を作る運営が必要なのだと思いました。

ビジネスにおけるZoom会議の参考に

本書の著者の一般社団法人おうえんフェスさんは、

「おうえんを文化に」というビジョンのもと (中略) 2018年からオンラインイベントに力を入れています。

とのことです。参加者も北海道から沖縄までいるとのことで、リアルではあうことが難しい人々がオンラインでつながる実例が豊富に紹介されています。

そもそもの本の趣旨として、「オンラインイベント」を題材として扱っていますが、ビジネスでZoom会議をスムーズに進めたいという方にも参考になるのではないでしょうか。たとえば、先ほど紹介した、トラブルは音声関係のものが一番多いと言う指摘は、実際にZoom会議を主催するときには役立つアドバイスだと感じました。

なお、本書の続編に当たるのでしょうか、「オンラインイベントの教科書 応用編」というものあるそうですので、本書に興味を持った方はチェックされてはいかがでしょうか。https://oopenfes.com/p/r/mw53yzDL

[一般社団法人おうえんフェス]のオンラインイベントの教科書
画像はアマゾンさんからお借りしました。

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