プレゼンの準備…と聞くと、「何を話そうか」、「投影するスライドはどうしようか…」というのがまっさきに頭に思い浮かびますが、実は「その前」が大事であるとMBA式プレゼンテーションでは考えています。
事前に準備がしっかりとできていればも安心ですし、なにより「本当に言いたいこと」がしっかり固まっているので、多少本番でグダグダになっても、プレゼンテーション本来の目的である「聞き手に期待した行動をとってもらうこと」が実現できます。
逆に、プレゼン本番で「立て板に水」のようにスラスラしゃべることができたとしても、「そもそも聞き手に何を伝えて、どうしてもらえればいのか」が決まっていないとプレゼンを成功に導くことはできないでしょう。力のいれ具合としては、「準備8割、本番2割」ぐらいが適切です。言い方を変えると、本番に注ぐ力の4倍ぐらいは事前準備で使いましょう、となります。
プレゼンの聞き手は誰?
では、事前準備で何が大事かというときに、まず最初に来るのが「聞き手の分析」です。チェックリスト風に言うならば、
- 年齢・性別
- 役職
- 地域性 (保守的・大げさに面白く、などコミュニケーションスタイルの好み)
- プレゼン内容に関してどのくらいの事前知識を持っているのか
- プレゼン内容に関して好意的なのか否定的なのか
などが分かると準備がしやすくなります。これによって、「どんな内容を、どのように伝えたら、聞き手がこちらの期待した行動をとってくれそうか」を設計できるからです。
聞き手が複数のプレゼンテーションで気をつけること
加えて、プレゼン後に聞き手が複数人で意思決定する場合には、
- 意思決定はどのようにされるのか (上長のトップダウンか、合意に基づくか、担当者に任されるか)
- キーパーソンは誰なのか
- 意思決定の要因は何か (品質、予算、納期)
なども、分かっている方が良いプレゼンテーションができるのは言うまでもありません。もちろん、これらの項目は事前調査しなければなりません。
社内のプレゼンであれば、聞き手がどんな人なのかは分かりやすいかと思いますが、たとえ商談などのように社外の人向けのプレゼンであっても、事前の商談の際に探りを入れておく必要があります。