Zoomの連携サービスを紹介します。第115回はZoomとMoodle (ムードル)との連携です。なお、そもそも「Zoomの連携サービスって何?」という方は、第1回をご覧下さい

LMSを総なめするSoco Cloud

この連載の「第113回 ZoomとCanvas LTI連携でバーチャル大学を実現」で新世代LMS、CanvasとZoomの連携を紹介しました。今回はこれに続き、もう一つのLMSの雄、Moodleとの連携です。ちなみに提供しているのは、Canvasとの連携アプリを提供しているCoso Cloud。いわばLMSの両雄を制覇しているようなもので、ZoomとLMSの連携に関して重要なポジションを占めているようです。

そこで、本題のMoodleに行く前に、まずはCoso Cloudをチェックしてみましょう。まずはホームページから。

Secure private-cloud managed services, custom software applications, and expert professional services for high-consequence virtual training and eLearning.

安全なプライベートクラウド・マネージドサービス、カスタマイズされたソフトウェアアプリケーション、そして専門プロフェッショナルのサービスで、バーチャル研修とeラーニングに結果をもたらします。

とのことで、Web x 学習がこの会社の事業領域であることが分かります。具体的には、下記の分野でサービスを提供しています。

  • BLENDED LEARNING (ブレンディッドラーニング)
  • DEPLOYMENT MIGRATION  (Adobe Connect引っ越しサービス)
  • LMS ECOMMERCE (LMSコマース)
  • SECURITY AND COMPLIANCE (セキュリティとコンプライアンス)
  • (バーチャル・クラスルーム・エンゲージメント)
  • GLOBAL SYNCHRONIZATION (グローバル同期)
  • Soco Insight (Cosoインサイト)

ちなみに、上記のDeployment migration、Coso insightsで扱われているAdobe Connectは、pdfのアクロバットリーダーなどで有名なAdobe社のテレビ会議室システムです。

老舗オープンソースLMS、Moodle

では、今回紹介する本題であるMoodleを見てみましょう。

Empower educators with a flexible, open source LMS.  Excel in collaborative learning using a world-class online learning management system.

教育者たちを、自由度が高いオープンソースのLMSでサポートします。世界最先端のLMSで、コラボレーション学習に優れています。

個々に記載されているとおり、Moodleはオープンソースのソフトウェアです。その開発は古く、1999年に遡るとも言われ、いわば「老舗」としてLMS業界の中で地位を占めています。ちなみに、以前紹介したCanvas LMSもオープンソースらしいのですが、それでも開発の主体がInstructureに集約されています。一方のMoodleは、より自由な開発がされている印象です。その利用範囲も、K-12という子供の学習から、高等教育、さらには社会人向けの教育まで幅広く対応しています。ただ、クラウドベースのソフトではなく、インストールする必要があるため、素人に手が出せるものではありません。専門的なIT部門を抱えた団体での利用が想定されると言っていいでしょう。

MoodleからシングルサインオンでZoomミーティング参加

では、ZoomとMoodleの連携を見てみましょう。

  • Securely create, manage and launch Zoom meetings from within your Moodle environment. (Moodle環境から安全にZoomミーティングの設定、管理、開始ができます)
  • Allow students to enter Zoom meetings by simply clicking “Join” through Single Sign On (SSO) capability.  (シングルサインオン機能で、学生が「参加」ボタンからワンクリックでZoomミーティングに参加できます)
  • Empower students to create their own virtual study groups.  (学生が自分でバーチャル勉強会を開催することができます)
  • Easily host recurring Office Hours across multiple courses. (複数のコースにわたって、オフィスアワーを設定することができます)

などなど、個々には紹介しきれないくらいの機能が満載。こんな高機能なソフトがオープンソースで提供されているのですから、スゴイ時代になったと改めて感じました。

ScreenClip

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