サイモン・シネック氏はリーダーシップのエキスパートで、その著書「WHYから始めよ!―インスパイア型リーダーはここが違う」を呼んだことがある人も多いかもしれません。
そんなサイモン・シネック氏がTEDでプレゼンしたのがこちらの動画です。
プレゼンテーションの「ゴールデン・サークル」
アップルの革新性や、米公民権運動を率いたマーチン・ルーサー・キング牧師などを題材に、他者に行動を促すリーダーは何が違うのか、という観点でプレゼンテーションしています。
これが、「ゴールデン・サークル」という概念にまとめられていて、そのココロは「Why、What、How」の三層からなる同心円。
多くのリーダーは、外側からアプローチしますよね。アウトサイドインと呼んでいますが、「どうやって仕事をやるか」を部下に指示して、「何をやるか」を明確にして、その後にようやく「なぜこれをやる必要があるか」の解説が始まるわけです。
でも、他者に行動を促すリーダーは、逆のアプローチでインサイドアウト。まずは「なぜこれをやるのか」を説明しているというのがサイモン・シネック氏の提言です。
しかも、これは人間の生理に基づいているというのが、新しいところ。プレゼン中でも言っていますが、「心理学ではなくて、生理学に基づいている」と。実は、インサイトアウトの方が、人間の脳の行動を直接司る部分にはたらきかけるのだ、と。
なぜ孫さんのプレゼンは心を打つのか
日本の事例でも、たとえばソフトバンクの孫正義さんのプレゼンテーションが心を打つのは、この「何のために」というのが明確だからでしょう。しかも、「何のために」が自分の個人的な体験談と結びついた時、大きな力を結集できるのだと思います。