受験勉強に備える家庭教師のテクニックを紹介したものですが、実はセミナー講師にも参考になるのが、「吉永 賢一著、東大家庭教師が教える頭が良くなる勉強法」です。

参加者を受け止めるのもセミナー講師の役割

家庭教師がセミナー講師に役立つの?と思うかもしれませんが、こんな話を読むと「なるほど」と思いませんか?

たとえば、生徒の心の中に親への不満がプスプスくすぶっているとします。そうなると、彼にとっての「悪人」である親を罰するために、自分の成績を伸ばさないようにすることがあります。…こうした「処罰の考え」を解消するには、すべてを「母性」で受け入れて行くことです。母性とは相手を「許す」ことです。「そのままで大好きだよ」と受け入れることです。

結論として、著者の吉永先生は、

成績の上がらない根本原因は「処罰の考え」にある。母性は「どうしようもない」を受け入れていくこと。父性は「どうしようもない」中にも存在する「いい種」を育てていくこと

と喝破します。

これを踏まえて、「成績を下げる不幸の種の解消法」が提言されています。

 間違えると落ち込む
 すぐに結果を求める
  →母性で「いまの自分」を受け入れる

 すぐ他人のせいにする
 嫉妬深い
 人を蹴落としたいと思う
  →母性で他者を受け入れる

父性で前に進む力を得る

セミナー講師の最終的な目的は、受講者の行動をよい方向に変えることにありますが、そのためには受講者の不満を解消してあげなければいけないことを、上記の引用は示唆しています。しかも、上記の「親」を「上司」に読み替えるなら、なおさらです。

よいセミナー講師とは?

今度は、「良い先生とは」という話題を取り上げましょう。もちろん、ここでは生徒の目から見た良い先生ですが、裏返して考えれば、セミナー講師がよりよくなるためのノウハウが分かります。ちょっと意外なその観点がこちら。

●良い先生とは、「自分が目指すレベルをすでに、そしてカンタンに達成している人」
 苦労に苦労を重ねて達成した先生に教わってしまえば、あなた自身も困難の道を歩むことになりかねません。

●先生が見つかったら、積極的に「質問」をしていきます。…ただし、注意して欲しいことがひとつあります。それは、「なぜ(Why)?」という質問はできるだけしないことです。

その他、セミナー講師に参考になる点

●成績をあげる方法
 覚える(暗記)
 わかる(理解)
 慣れる(練習)
 わかると覚えるは最小限の量にとどめ、慣れるに重点を置くことが重要です

●心の中には働き者の「コビトさん」が住んでいる
 本人が「何もしないでウダウダしている」と思っている時間は、じつは無意識のレベルでコビトさんたちがいろいろな下準備を進めてくれているのです。
 コビトさんたちに「この問題について、考えておいてね。よろしく~」と頼んでおいて、次の問題に進むのです。

●「図太い善人」を目指す
 図太さとは「肯定する」ことです

●「カンタン」を口癖にする

●マイナスの言葉を言ったら、プラスの言葉でしめくくる
 嫉妬を感じている相手に対して「呪いの言葉」を掛けてしまうことがあります。…「呪いの言葉」をかければ、「呪い返し」ではないですけれど、必ず自分に返ってきます。これは、自分がネガティブな感情を出したからです。…だから大切なのは、相手の不幸を願ってしまった時、そんな自分に気づけることです。

●「絶対に許さない!」ではなく、「絶対に許してみせる!」
 「許さない」はエネルギーの無駄遣い

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