「講師にピンマイクを買ってあげてください」
先日の渾身のプレゼンに対するアンケート結果でした。
ピンマイクのことをプレゼンしたのかって?
いえ、マイクのことなんて、1つも話しておりません。
プレゼンターである私のある行動が、こんなことを書かせてしまったのです…
プレゼンの目的
そもそもプレゼンの目的は何かというと、
「プレゼンターの伝えた何かによって聞き手の行動を変える」こと。
私たちは、「Let thE Audience Do Expected Reaction」(聞き手に期待した行動をとってもらいましょう)の頭文字をとってLeADER原則と呼んでいます。
聞き手が満足ならプレゼン成功?!
で、冒頭のプレゼンで私は何を話していたのか。投資について話していました。
聞き手それぞれにふさわしい投資方法を選ぶ基準を伝え、投資にチャレンジしてほしかったのです。
なので、アンケートにどんなことを書いてほしかったのかというと、
「投資してみようと思いました!」
「自分にふさわしいものを探してみます!」
「選び方に自信がないので、もっと教えて!」など。
そう、今回のプレゼンでは、“投資をしてみたくなった”という内容が書かれていれば、私にとって“成功”と言えたわけです。
LeADER原則を理解すると、「おもしろかった」とか「大満足」だけではプレゼンが“成功”したとは言えないことが分かりますよね。
何しちゃったかというと…
それ以前にも同じ内容で何度かプレゼンをしていて、“成功”していました。
なぜ今回“失敗”したのか。私は何をしたのか。
この日の会場にあったのは、コード付きのマイク。
それも、登壇してみたらコードが絡まっていて案外短い。
プレゼン中にコードに躓きそうになったのが数回。
挙句の果てには話しながらマイクに歯がぶつかってしまったのです。(さすがにこれは1回)
せっかく投資の話を聞きに来ているのに、プレゼンターのマイクさばきがお粗末なために、聞き手は内容に集中できなかったということ。
優しい方でしたので“いい加減にしろよ…”ではなく、冒頭のような記述になったわけです。
プレゼンターがしちゃいけないこと
そう。プレゼンターは、聞き手の集中力を欠くような行動をとってはいけないのです。
マイクを口に入れてしまうプレゼンターはあまりいないでしょうが、他にどんなことがあるのか…
【反復系のもの】
・何度も髪をかき上げる(動くものにはつい目がいく)
・口癖がある(つまり、でですね、~じゃないですか、など)
・話し始めに毎回冗語(あー、えー、でー、など)
【継続系のもの】
・体のラインが出すぎている(お胸とかが気になってしまう)
・鼻毛が出ている(大人数なら見えませんが…)
そう、“何度も”とか“ずっと”いうのがポイント。
一度だけなら、そんなには気にならないはず。
ところが、何度も繰り返す、ずっとそこにある、となると気になってそちらに意識がいってしまう。
どんなにいい内容でも理解度や共感度は半減しちゃいます。
と分かっていながら失敗した私。
何度か躓きそうになる中で“転ばないように気をつけなくちゃ”しか思えなかった残念な人でした。
どうするべきだったのか(反省)
コードに躓くこと2回目あたりで、「ちょっと失礼します…躓きそうなものですみません」とコードをほどけばよかったわけです。
“気をつけなきゃ”じゃないよ、防ぐための行動をしなさいよ、と自分ツッコミ。
気を付けることによって、そちらに意識が行き、プレゼンターも集中力を欠くわけです。
プレゼンに集中していれば、結局気を付けられず、同じことを繰り返すわけです。
防ぐための行動を起こさなければいけません。
強くオススメすること
どんなに完璧に準備していたとしても、プレゼンターがプレゼン成功をブチ壊します。
そんなことにならないようにするために3つのこと、オススメします。
(事前に)動画などで癖がないかを確認すること
(当日朝)全身鏡で360度&顔を動かして鏡で確認すること
※口あけたら前歯にノリ、ってことないように
(本番中)何か異変が起きたら2回目で物理的な対処をすること
※心がけよう、じゃダメ。話に集中できない
皆さんのプレゼン、自分で壊すなんてことがありませんように…
Kokubu