Zoom研修にご参加いただいた市川様と八丁様
きっかけは「知識不足」を痛感した出来事。組合員執行部員として知識の底上げをし、成長していきたい。
- 今回Zoomで「財務会計の基礎セミナー」を組合執行部の皆様全員にご受講いただきました。とても熱心に受講されていて、必要に駆られている感じが伝わってきました。何か具体的なきっかけ等があったのでしょうか。
- 【市川様】昨年の話になるのですが、きっかけになる出来事がありました。
年2回開催される会社の協議会に私どもは参加します。その場で私ども労働組合は、自社の業績を会計関連の業績報告書にある数字や表から読み解いた上で、会社に対して質問、または提案をする、という作業を行わなくてはなりません。それはとても重要ですし、組合側の意見を反映させる第一歩につながります。闊達に行わなくては!頑張ろう!!そんな意気込みで第一回目の協議会に臨みました。が、結果として思うように上手く行かなった、ということがありました。 - 【八丁様】背景を少しお話しすると、2019年に執行部の半数以上のメンバーが代替わりしました。メンバー入れ替わりの後の最初の協議会ということもあり、知識不足が目立ってしまった。
- 【市川様】その最初の協議会終了後、一部のメンバーが「最近の執行部はちょっと勉強が足りないな」「質問する内容がおかしいんじゃないか?違うんじゃないか?」という言葉で知識不足を指摘された、というのを耳にしました。
それを聞いたときは、やはりショックだし、悲しいし、そしてちょっとカチンともきたり、と、色んな感情が湧き起こりました。 - 【八丁様】おそらくそれまでは、財務系の知識を持っている執行部員メンバーもいて、そこで質問や提案内容のチェックをかけられることが出来たのだと思われます。しかしその時点の私たちは、具体的に数字のどこをどういう視点で見るのかがわからなかった。またそれを問題視もせず、そのまま協議会に参加してしまった。
- 【市川様】教育宣伝部会長である私は、元々今年度は執行部で知識の底上げに繋がる研修をいくつか開催しようと決めていました。なので今回のこの出来事を機に、まずは「財務の基礎」研修を開催することになりました。
- 組合執行部員として活動されている、ということですが、労働組合とは会社にとってどのような存在であるべきだとお考えでしょうか?
- 【八丁様】基本的に労働組合は組合員のセーフティネットであり、いわゆる『最後の砦』のような感じであるべきだと考えています。例えば(組合の)関与が低くなってきている事を考えた時、または何かあったときに我々労働組合を頼ってきてくれる、そういったセーフティネットの役割をしっかり果たせられればと考えます。
- 【市川様】私たち執行部が掲げている目標は、今年の単年度方針になっている「共振」。そして中期計画の方針としては『エンジョイ』(エンゲージ+ジョイント+エール の造語)。これは仕事を楽しむだとか、そういう心を養っていく、といった意味合いがあるものになります。私たちはそれを達成する事を目指しています。
しかしながら現時点では、それら目指すところに対し組合自体の関与が低いといった実態があります。
私たちの組合執行部員としての覚悟は、そこに対し組合員全員をもっていく心構えをすることです。例えば「船頭」のように引張り、担える、そして達成、実現する。そのための役に立ちたい。そんな想いでやっています。 - 【八丁様】活動精神の軸として、基本的な労使の基本精神である「人を大切にする。会社を発展させる」という労働協約のメッセージがあります。そういった所をしっかり労働組合として会社とも、組合員とも真摯に信義誠実の法則に則り接していく、というのが一つの活動の軸ですね。
- 【八丁様】とはいえ、活動精神は活動精神として、どちらかというと本音は、市川が言ったように、しっかり組合員の関与を高めて先導していく。それが現時点での最重要ミッションではありますね。
- 過去に研修会等はありましたか?
- 【市川様】年一回で何かしらのテーマを決めて開催しています。でも今回の様に『財務』というテーマでは初めてですね。
- 【八丁様】現在は執行部だけで勉強会をしていますが、関与率を高めるためにも全体な研修というのもこれからやっていきたいと考えています。やはり大きな課題として、組合活動の関与が低い事が挙げられる。エンゲージメントの向上は必須で、その為には個々のモチベーションを高めることもが必要だとも考えています。勉強会や研修が、その役割の一端を担えればいいとおもいます。
- 今回実際受講いただいたのが「財務会計の基礎セミナー」でしたね。受講前、実際「財務」というイメージはどんなものだったのでしょうか?
- 【八丁様】単純に「計算を沢山するのだろうな」と想像していました。会社の営業利益だとか、売上原価だとか、これはどういう意味なのかとか、そういうもっと初歩的なものかな、と正直思っていました。
- 【市川様】わたしも同感です。数字だけ並んでいて、「営業利益率」の数字をそのままみて、ぐらいしか想像できませんでした。
- 実際受講されて「財務」に対する感想はいかがですか?
- 【八丁様】正直、財務会計の見る視点一つで、「儲かっている会社なのか」「今後伸びそうな会社なのか」が判断できるというイメージはありませんでした。そういった点では今回の研修はどちらかというと一歩進んだ研修だったとおもいます。
- 【市川様】営業利益率ひとつにしても、その数字の成り立ち、それが何を意味しているのか、までしっかりと自分たちで計算することで腑に落ちた。理解がすすんだ感覚がありました。
参加者のアンケート回答も確認しましたが、メンバーも「そういった観点から理解が深まった」とか、「実際に協議会の時に武器なる」だとか結構手応えがあったみたいです。恐らく次回の協議会の頃には、メンバーの目の色が変わっているかと思われます。 - 印象に残っているワークがありましたら、是非挙げてみてください。
- 【八丁様】最後の全体のまとめで行った、売り上げの客単価を伸ばすシュミレーション。あれは疑似経営みたいな感じで一番勉強になりました。あれで自分が経営者の立場になったときの視点の考え方を養えた、というのは良かったです。
- 【市川様】私も同感です。数字の扱い方に対して視点が完全に変わりました。
今回の研修でいうと飲食業界でしたが、それぞれの立場で強み弱みを利用し、各社「違う攻め方をしているからこそ出てくる差」だとか。同業他社の比較することがとても大切だと言うことも学びになりました。視点を変えることが出来たという所が良かったです。 - 【市川様】今回数字を読み取り、仮説をたててみる所までできたのも印象的でした。
今回の研修の中で、自分達の気になる会社の決算書を1つ持参し、実際中身を見てみるワークがあり、その際私は実際の自分のお客様の決算書を持参したんです。
そのお客様は当社から製品を購入して頂いているのですが、ここ最近不況と言われるコロナ禍であっても発注が止まらない。それどころか「製品をドンドン送ってほしい」と依頼をもらうんです。嬉しいことなのですが、最初はその発注の多さの理由がわからず不思議な気持ちでした。しかし今回知り得た知識でその理由の「仮説」をたててみた所、おおよその背景がわかり、腑に落ちた、という実体験が出来ました。それが今回のセミナーで得られた具体的な収穫ですね。 - セミナーを経て、全ての問題点や悩みは全て解決されましたか?
- 【八丁様】正直半々ですね。実は我々は子会社のほうの労働組合になるので、子会社の決算書はちょっと見方が違うのかなとおもっていて、その辺りがすっきりしていない。見方や視点を変えることができたのはよかった。ですが、もう一方で、子会社の決算書の見方という点はまだ気になる点ですね。今後の課題です。
- 今回ありがたいことに、多くの研修会社を比較して当社を選んでいただきました。ズバリ決め手は?
- 【市川様】事前にカリキュラムを見せて頂いたときに、そんなに堅くなく、身近な所の話題から説明がはいってくるのでイメージしやすかった、という所が決め手です。
- オンラインセミナーの進行はいかがでしたか?
- 【八丁様】Zoomでセミナーを開催して頂いたのですが、最初にそのZoom機能をご説明頂けたので、それはとてもありがたかったです。実はあの研修の後、自身がZoom会議の主催の時は「Zoom会議を始めるまえに~」なんていって木田先生の真似をさせて頂いています(笑)
- 【市川様】Zoomの利点をしっかりと引き出している手法として印象的なのは、ブレイクアウトセッションでグループディスカッションするところですね。しかも人数が3名で活発に意見が言える人数だということも今回初めて知りました。また、休憩のとるタイミングもちょうど良い。そういった進行方法も含めとても勉強になりました。
- ありがとうございます。では、講師の印象はいかがでしたか?
- 【八丁様】木田講師の説明は凄く上手でした。加えて顔の表情が豊かで、非常に楽しく受講させていただきました。
- 【市川様】本当に場を和ませてくれたお陰でとてもリラックスできました。むちゃぶりな質問とかありましたが、全然嫌ではなく、むしろ楽しく受講できました。
- 今日は貴重なご意見を頂きまして、ありがとうございました。