ビジネスでの「分かりやすいコミュニケーション」のコツをご存じでしょうか?
「結論から先に話す」、「自分の意見とその理由を述べる」…などいろいろありますが、実は一番大事なのは「コミュニケーションの全体像を押さえる」と私たちは考えています。
つまり、話す内容だけでもダメだし、話し方だけでもダメ。それらをトータルによくすることが、本当の意味での「分かりやすいコミュニケーション」です。
これを表したのが、私たちが提唱する「プレゼンテーション3層モデル」です。
一番下にある「コンテンツ」は、話の中身づくりです。ロジカル・プレゼンテーションにおいては、主張を根拠で裏付けるというスタイルで全体としての整合性を持ってスライドを作り込むことになります。一番上の「プレゼンテーション」は、狭い意味でのプレゼンで、立ち居振る舞いを指します。一本調子ではなくメリハリをつけたり、しっかりとアイコンタクトを行うことなどで、「プレゼンテーション」と聞いたとき、まっさきに頭に思い浮かぶのはここかもしれません。ただ、プレゼンテーションに限らずコミュニケーションは一方通行ではありませんから、真ん中の「ファシリテーション」、つまりいかにして聞き手を巻き込むかも同時に必要になります。
私たちのロジカル・プレゼンテーション講座では、これらをトータルに学べる内容をご提供しています。ご興味がある方は、下記のフォームからお問い合せ下さい。
プレゼンテーション・カレッジ代表
この講座は法人向けの研修のみ提供しています。
個人向けのセミナーをお探しの方は、プレゼンテーション入門セミナーのページをご覧下さい。
この講座でお話する内容
プレゼンテーションは人前で話すときの立ち居振る舞い
プレゼンテーションの際の基本的な動きは三つに集約され、それが「メリハリある話し方」、「T3ルーチン」、「アイコンタクトとアイコントロール」です。
と聞くと、当たり前と思うかもしれませんが、実はこれらの基本動作には隠されて意味合いがあります。たとえば、「T3ルーチン」は、Touch(タッチ)、Turn(ターン)、Talk(トーク)の頭文字を取ったものです。プレゼンテーションの時に、スクリーンに投影されたスライドを指し示して(タッチ)、聴衆の方に向き直り(ターン)、話し始める(トーク)という基本動作を集約したものですが、これを「ルーチン」すなわち決まり切った行動のようにやることは、実は緊張を防ぐという効果もあるのです。
したがってこのパートでは、基本動作を身につけるとともに、その背後に隠れた意味合いを理解していただきます。
ファシリテーションは聞き手との相互作用<インタラクション>
先ほど説明したプレゼンテーションは、話し手自身がどのように振る舞うかというのに対し、ファシリテーションははなしてと聞き手のあいだの相互作用<インタラクション>を設計するものです。言われてみれば当たり前ですが、コミュニケーションは双方向です。たとえ人前で話すプレゼンテーションといえども話し手が一方的に情報を伝えて終わりではありません。むしろ、上手なプレゼンテーションをする人は、聞き手を巻き込みながら話を進めていくスタイルです。
典型的には、質疑応答です。現在の時代、一方通行でプレゼンして終わりということはなく、聞き手からの質問を要所要所引き出しながら進めていくのが主流です。それはまるで、「白熱教室」で有名になった米ハーバード大学のサンデル教授のようなスタイルといえば、イメージをつかみやすいでしょうか。質疑応答は苦手にしている人も多いのですが、ARSA法(アーサー法)というテクニックを身につければ、聞き手からの質問にスマートに答えて信頼を得ることができます。
コンテンツ作りは主張と根拠でスライドを構成する
プレゼンテーションのコンテンツというと、パワーポイントのスライド作りがまっさきに頭に思い浮かびますが、「その前」にやるべきことがあります。それが、全体の構成づくりです。つまり、最終的に聞き手になにを伝えたくて(主張)、そのためにはどのような理由付けが必要か(根拠)を考えることです。この主張と根拠の構成をいわば「骨組み」として、それに肉付けしていくのがスライドづくりになります。
とくに、ロジカル・プレゼンテーションにおいては、主張と根拠のあいだに筋が通っているか(整合性があるか)が問われ、このためピラミッド・ストラクチャと呼ばれる技法をマスターします。人間もそうですが、骨格が固まっていないのに筋肉だけ付いてしまったらアンバランスです。まずは、しっかりとした骨格作りからスタートするのが成功するプレゼンテーションの第一歩です。
お問い合せ
詳しい講座の内容や他社事例をまとめたpdfファイルをご用意しています。ご興味がある方は下記よりお問い合せ下さい。
プレゼンテーション研修の講師
木田 知廣 (KIDA, Tomohiro)
プレゼンテーション・カレッジ代表
マサチューセッツ大学MBA講師
シンメトリー・ジャパン株式会社 代表
大学卒業後、米国の名門コンピュータ会社DECで働き始めるも、IT業界の再編の波を受けて同社は消滅。退職を余儀なくされる。
この経験をきっかけに、会社が倒産しないための「まっとうな経営」とは何かの模索を始め、その答が「人材マネジメント」であった。
この分野で研鑽を積むべく、人事コンサルティング会社ワトソンワイアットの門を叩き、厳しい選抜を経て採用される。ところが、実際に働き始めると、先輩コンサルタントとの能力差に愕然とし、大きな挫折を経験する。
ここから、ロジカルシンキングのスキルアップを本格的に開始し、年間100冊以上の本を読破。ディベートなどの「対外試合」もしながら、体系的なロジカルシンキングを完成させる。
この努力は、2002年にグロービスにてクリティカルシンキングの講師としてデビューすることに結実する。これまで自身が苦労して身につけた方法路を分かりやすく解説するその教え方には熱狂的なファンがつき、これまでに10,000人を超えるビジネスパーソンに、その奥義を伝授してきた。
2006年、シンメトリー・ジャパンを立ち上げて代表に就任し、誰でも参加できるオープンスクール形式の講座によりロジカルシンキングを普及することに力を入れている。
2011年には活動の集大成として、「ほんとうに使える論理思考の技術」を中経出版にて刊行。同書は日本において好評を博するだけでなく、中国語にも翻訳され、アジアからも熱い視線を集めている。
ライフモットーは、”Stay Hungry, Stay Foolish” (同名のブログを執筆中)
著書と執筆活動
ロジカルシンキングやコミュニケーションなど、「大人の五教科」の様々な分野で3冊の著書を上梓しています。また、オールアバウトにおける「マネーで英語」コーナー、月間人事マネジメントにおける「社内政治」など、連載も多数。
ほんとうに使える 論理思考の技術 |
中国語版 |
新刊 心をつかみ人を動かす 説明の技術 |
連載 月間人事 マネジメント |
広がるMBAのネットワーク
自身がMBAホルダーと言うこともありますが、前職にて「経営大学院の立ち上げ」という体験をしたことが、木田の大きな強みです。単に「講師をやっている」だけでなく、ビジネス教育の表も裏も知り尽くした視点からの提言をおこなっています。
また、米国マサチューセッツ大学MBAプログラムでも講師を務め、グローバルな環境でのMBAというチャレンジに取り組んでいます。
グローバルな活躍をサポート
いまや待ったなしの人材のグローバル化。海外にも広がるネットワークで、セミナー参加者の方のグローバルな活躍を後押しします。
マサチューセッツ大学MBAプログラム講師の同僚と Global Enterprise & Competition, Strategy Formulation & Implementation(グローバルビジネス戦略)の教鞭をとるDr. Ashwin Mehta(左端) Accounting Information for Management System(マネジメント&会計システム)を担当する、人気講師のDr. Yuansha Li(中央) |
||
ベストセラー「ワークシフト」著者のリンダ・グラットン教授と じつはリンダ先生は木田のLondon Business Schoolでの恩師の一人です。 そもそもが、入学審査の際に面接官として来日した彼女に会ったのがきっかけで、それ以来目標とするビジネスパーソンの一人です。 |