「セミナーの集客に悩んでいる…」
そんな方と話をすると、たいていが「我流」で行っているものです。「とりあえず」ホームページをつくってみたけれど…、「とりあえず」広告は出してるのに…。このようなやり方では、時には「まぐれあたり」はあるとしても継続的に集客を続けるのが難しいのは当たり前です。
実はセミナー集客には「王道」とでも呼ぶべき方法論がある、というのが私たちの結論です。
これまでに、会計セミナーをはじめとしたさまざまな分野でセミナーを開催し、その数857回(2016年4月1日現在)。のべ2万人以上の方に参加いただいています。
この試行錯誤の過程で分かったのは、結局はこの「王道」に立ち返って集客するのが一番だという事実です。
もしも、セミナー集客で悩まれているならば、下記のフォームよりご連絡下さい。
プレゼンテーション・カレッジ代表
セミナー集客の「王道」ダイヤモンドモデル
セミナー集客の「王道」とでもいうべきが、アクセスアップ 、ホームページの構築、一見さんのリピーター化、アクセス解析からなる「集客ダイヤモンドモデル」です。これら四つの要素をモレなく考えることで、着実にセミナー主客できるようになります。
そもそもとしては、セミナー集客にインターネットを使うのは必然と位置づけた上で、ここではその概要を解説します。アクセスアップは、その名の通りホームページにアクセスを集めることを意味します。ただ、いくらアクセスを集めたとしても、申込につながらなければセミナー集客という観点では意味をなしませんから、ここにホームページの構築が意味を持ちます。すなわち、ホームページの閲覧者が思わず申し込みしたくなるような内容を記載し、しかも途中であきらめることなく申し込んでくれるような動線の形成を意味します。さらに、申込を獲得するのと同じぐらい重要なのが、一度セミナーに来ていただいたお客様にリピーターになっていただくことです。そして、この一連の流れをデータでチェックするのがアクセス解析です。
詳細は下記のダイヤモンドモデルの施策一覧を見ていただくとして、ザックリとした実践方法もお届けしましょう。
- まずは、googleが提供するAnalyticsというアクセス解析でPDCAの準備をする
- 集客できるホームページ(ランディングページ)をつくる
- そのランディングページに顧客を集めるため、リスティング広告(検索連動型広告)をうつ
- 長期的には自然検索で上位表示させるための手を打つ (SEO)
というのが一連の流れになります。
セミナー集客の実践順序
まず、「アクセス解析」は米googleが世界中で提供しているAnalytics(アナリティクス)というサービスで決まりです。高機能のアクセス解析が無料で使えるというのがその最大の理由ですし、また人気があるサービスだけに入門書や詳しく解説したウェブサイトが多いのも見逃せません。
次に、ホームページ構築ですが、ここで一つキーワードを追加すると、セミナー集客に特化したホームページのことを「ランディングページ」 (Landing Page)と呼びます。「ランディング」は飛行機などの着地を表す言葉で、キーワード検索でウェブサイトに飛んで来た人が着地するイメージからこう呼ばれるようになりました。なお、ランディングページは、自社のウェブサイトの中のトップページである必要は必ずしもありません。トップページは、多くの場合、そのウェブサイトにある情報の見出し(インデックス)になっている場合が多く、そこで申し込みを受け付けることは少ないでしょう。そうすると、仮にトップページをランディングページにしてしまうと、そこからセミナーや個別相談の詳細ページに移動しなければなりませんから、何パーセントかの確率で離脱、すなわち、そのサイトを見るのを辞めてしまう人が出てしまいます。実際、ご自身の経験でも、インターネット検索をしていると気が短くなるのが分かるかと思います。パッと見て「あ、このページは違う」となったらあっという間に離脱してしまいますから、上述の通り直接申し込みを受け付けるページをランディングページにすべきです。
次の「リスティング広告」は、検索連動型広告と書いてあるとおり、googleやyahoo!などの検索エンジンで何かを検索した結果の画面に表示される広告です。ページの上部に、「広告」という但し書きで表示される部分で、ネットで検索すると誰もが一度は目にすることでしょう。ちなみにこのリスティング広告は、googleでもyahoo!でも、課金の形式はクリック課金型になっており、掲載しただけでは広告料は発生せず、誰かがクリックしてはじめてお金が引かれることになります。
最後の「SEO」は、Search Engine Optimization (サーチ・エンジン・オプティマイゼーション=検索エンジン最適化)を意味し、要するに検索したときに上位表示されるようにしましょう、となります。リスティング広告とは違い、誰かにお金を支払う必要はありませんから、お得と言えばお得です。ただ、上位表示されるためには、googleに「このページは有意義なことが書いてあり、検索する人にとって有益だ」と認められなければならないので、ちょっと時間がかかるのです。したがって、やや長期的な施策になり、短期的な成果をあげるためにはリスティングを使う必然性があります。
セミナー集客ダイヤモンドモデル施策一覧
アクセス解析 | リピーター化 | ホームページ構築 | アクセスアップ |
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その他 | |||
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無料のセミナー集客という幻想
なお、セミナー集客に関しては、「無料でやりたい」という人も多いのですが、これは現実にはほとんどムリ。もちろん、特殊な状況ではあてはまります。講師が超有名人、テーマが正に今が旬…でも、それはあくまでも「ラッキー」であって、普通の人が・継続的にセミナー集客するためには、お金を出して広告を打つ必要があるというのが私たちの結論です。
「え~、そうは言っても…」と思う人は、逆に考えてみてください。
大事なのは、広告にいくらお金を掛けるのか、ではなく「一人当たりの顧客獲得コスト」はいくらか、です。例えば、リスティング広告に月に10,000円お金をかけたとしましょう。それで4件の申込がとれたならば、1件あたりの獲得コストは2,500円になります。ウェブ集客の世界ではよく、CPO (Cost Per Order)とも言われます。
そして、セミナーの金額とこのCPOが、下記の公式を満たす限り損はしない理屈になります。
CPO < セミナーの顧客単価
だって、セミナーというのは変動費が極めて少ないビジネスモデルです。原材料費とか必要なわけじゃないですから、客単価はほぼほぼ粗利になるわけですよね。そうすると、本当に大事なのは、「どうやってCPOを顧客単価以下にするか」を考えて実行することです。
幸いなことに、インターネットを使って集客すると、どこにいくらの費用をかけたのかが極めて分かりやすい形で入手できます。これを見ながら、「もっとこういうコピーがいいんじゃないか?」、「広告媒体はgoogleよりもyahooがいいんじゃないか?」と考えることで、CPOを下げることができるのです。
セミナー集客の本当の目的はリピーターの獲得
そして、勘の鋭い人は、もう一つの「セミナー集客勝ちパターン」にここで気付くかもしれません。先ほどの公式をもう一度確認しましょう。
CPO < セミナーの顧客単価
ということは、実は客単価をあげることでも、セミナービジネスで儲けを出しやすくなります。ちょっと別の言い方をすると、客単価をあげるとその分だけ広告宣伝費にお金を掛けられて集客しやすくなり、集客しやすいのでさらに広告宣伝費にお金を掛けられる…という好循環が回り出すことになります。
では、どうやって顧客単価を上げるのかというと、方向性は二つ。セミナー単価を上げるか、それともリピーターになってもらうかです。ただ、単価の方はある程度相場があるのでいきなりアップは難しいですよね。なので、一度お客様になってもらったら、彼ら/彼女らのニーズをしっかりとヒヤリングして、興味がありそうなセミナーを続けて企画する…そしてリピーターになっていただくのが、本当の意味でのセミナー集客のゴールです。
セミナー集客、まず手につけるべき意外な「あれ」
ここまでの話を踏まえたうえで、一番即効性のあるセミナー集客のコツもご紹介しました。それが、「申込フォーム」。ウェブマーケティングの用語では「申込フォーム最適化(EFO: Entry Form Optimization)」と呼ばれる分野です。
私たちプレゼンテーション・カレッジがセミナー集客コンサルティングを提供するときにまっさきにチェックするのが実はこのクライアントの申込フォームです。というのは、意外なほど多くの方が、申込フォームに「こだわらなさすぎ」。「この申込フォームじゃぁ、どれだけがんばっても集客できないよなぁ…」というのをよく見ます。逆にいえば、申込フォームを最適化するだけで、申込が倍以上になるなんてことはザラ。
それはある意味当たり前で、ネット集客のターゲットとなるお客様は、「興味はあるけど申込がめんどくさい」ので途中放棄してしまうのです。ネット集客の世界では「カゴ落ち」なんて言われていますが、カゴ、すなわちショッピングカートに入れたのに、清算まで行かずに途中で脱落しているケースは多いものです。
もっとも、私たちも大きなことは言えません。実は自分たちでも長い間気付かずに、「これは何で売れないんだろう?」と集客に悩んでいたセミナーがありました。ホームページの構成を変えたり、告知の宣伝を変えたりしても、泣かず飛ばず…。ところが、申込フォームを変えただけで、申込数は倍以上。「あんなに悩んでいたのは、何だったんだよ~」と言いたくなりました。
とくにこの傾向は、スマホでセミナーのホームページを見る人が多くなってから拍車がかかった気がします。実際に自分で使っていてもそうですが、スマホだと入力がけっこう面倒ですから、ちょっとでもフォームが面倒そうに見えると、「ま、いいや」と思ってしまいますからね。したがって、「申込フォーム最適化」(Entry Form Optimization:EFO)では、ユーザー目線にたって徹底的に使いやすい申込フォームを設計するのが基本方針です。
申込フォーム最適化の4原則
では、具体的に申込フォームをどうするか、と言うポイントが下記の4原則です。
- 入力項目は徹底的に少なく
- 全角半角やハイフンは全て受け入れる
- エラーがあったらその場で分かるように
- 必須項目と任意項目を分かりやすく
たとえば1.の「入力項目は徹底的に少なく」という観点では、セミナーなので当然住所は不要。会社名だって、年齢だっていりません。本当に、セミナー参加に必要な項目だけを入力してもらえば良いんです。私たちのセミナーでは、
- お名前
- ふりがな
- 電話番号
- メールアドレス
- 決済方法
の5点に必須項目をしぼっています。あ、厳密に言えば、「参加人数」もありますが、これはデフォルト(初期値)で1が入力されているので、入力の手間はありませんからね。
お次の「全角半角やハイフンは全て受け入れる」というのは、逆に他社の申込フォームでイライラしたことがある人ならばピンと来るでしょう。電話番号は半角でハイフンなし、住所は全角で…なんてなっていると、ようやく記入が終わって「送信」ボタンを押してもエラーばかり。これまた「もういいや」となってしまいます。
ちなみに、こういう「イタい申込フォーム」を用意している会社は、伝統的な大企業のイメージがありますね。そう言う会社が扱っている商材は、「なければ困るもの」のケースが多くて、ユーザーは最後まで入力を完了してくれます(完了せざるを得ない)。ネット集客の世界では、「ニーズ商材」なんて言ったりしますが、「なければ困るもの」を売るのは比較的簡単です。そして、セミナーはたいていの場合「ウォンツ商材」、つまり「あったら嬉しいもの」です。
マーケティングの大家、フィリップ・コトラー教授はかつて、
「マーケティングとは、交換プロセスを通してニーズとウォンツを充足させようとする人間的な活動である」
“Marketing is a human activity directed at satisfying needs and wants through exchange process.”
ここまで来ると、4原則の残りの二つもピンと来ていただけるでしょう。「エラーがあったらその場で分かるように」というのは、たとえば必須項目なのに入力されていなかったら、「送信」ボタンを押してからエラーを出すのではなく、次の入力フィールドに移る際に「必須項目が未入力です」のようなメッセージを出すことです。「必須項目と任意項目を分かりやすく」というのも、「最低限度の位の項目を入力しなければならないのか」が直感的に分かって、ユーザー視点に立った発想であるのは言うまでもありません。
怪しい情報あふれるネットだからこそ、セミナー集客にはこだわる
ここまでを基本線として、次のステップとしては「信頼感」を獲得するための方法論を解説します。
というのは、ご存じの通り最近はネット上にいい加減な情報があふれているから。そんな中、申込者はこちらが想像する以上に、「この会社、大丈夫かな?」というのを厳しく見ています。「大丈夫か?」というのは、「セミナーがタメになるかどうか」というよりも、もうちょっとネガティブな意味合い。たとえば、マルチビジネスの巣窟になってしつこい勧誘が来るのではないか?新興宗教がらみではないか?などなど。
実際に筆者も、1ユーザーとして他社のセミナーに申し込む場合、必要でもないのに住所を入力させる欄があると、ほとんどの場合そこで申し込みをあきらめます。だって、イヤじゃないですか?インターネット越しで、誰が見るかも分からないのに、自宅の住所の場所が分かってしまうって。そう考えると、カゴオチを避けるには、ページ閲覧者に「安心感を与える」ことを意図してもらうと良いかもしれません。だって、カゴに入れたということはサービスに興味は持っているわけですから、不安感を払拭してあげれば、申し込みにつながるとの仮説が成り立ちます。そのために、申し込みフォームの簡素化するのは当然として、下記の工夫をする必要があります。
- 電話番号の明記することで、「いつでも問い合わせできるんだ」という安心感を与える
- 返金やキャンセルポリシーを明記することで、何か問題があっても対処するという姿勢を見せる
- 申し込み経路の複数化(電話やファックスでも申し込みを受け付ける)ことで、お客様視点に立っていることをアピールする
- 「プライバシー・ポリシー」を明確化することで、個人情報を大切に管理していることをアピールする
- ユーザーの声を掲載を掲載することで、実際に利用者がいることを明示して、ビジネスとして成立していることを証明する
- 推薦者の声を掲載したり、知名度がある人に推薦してもらうことで、権威感を演出する
などなど。