タイトルがズバリ、セミナー講師に役立ちそうな本がこちらです。

藤沢 晃治著、「分かりやすい教え方」の技術

著者が例示されているのは、主に家庭教師(しかも、カウンセラー的な)ですので、社会人向けのセミナー講師が役立てるためには、ちょっと「読みかえ」が必要です。

たとえば、著者は「教える前に友達になれ」と主張されていますが、これは相手が社会人の場合はあてはまらないでしょう。誰も友達みたいな講師の話を聞きたいとは思わないわけで。

むしろ、「限定された民主制」といいますが、場を仕切る権威と権限を講師が持ちながら、その範囲内で自由闊達に議論してもらう、という場のセッティングこそが正しいものです。

そうでなく「友達モード」で講師がいると、

 ・議論が発散しすぎてしまう
 ・講師の話に耳を傾けない
 ・講師のことを軽んじる

等々の問題が出てきそうですね。

同様に、「叱ると褒めるのワンセット」においても、ピークエンドの法則を援用して、「叱る」と「褒める」のどちらを先にもってくるのかまで考えると、さらにセミナー講師の現場で使えそうです。

また、著者の主張である「教えるとは分解する」も、ある側面では正しいのですが、受講者に全体像(先行オーガナイザー)を見せないという観点では不合理な場面もあります。

以下、その他のポイントです。

●アンケートで聞く項目
面白かったですか?
分かりやすかったですか?
役に立ちそうですか?
総合満足度はどうでしたか?

●タクシーに乗って移動したルートは覚えてないが、自分で運転したルートは覚えている

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