大学での講座が始まったばかりのこと。講師として、いつも通り「ボスザル効果」などのスキルを使い場作りも工夫し、決して雰囲気が悪いわけではないものの、学生とはまだまだ距離がありました。とはいえ、半年という長期戦なので、少しずつ距離感を縮めていけたら…とのんびり構えていたある日。

何かがプレゼンの邪魔をしている

いつも通り教壇に立ってしゃべっていると、なぜかオデコがくすぐったい。髪が当たっているのかと何度か手で確認しても、やはりくすぐったい。と思ったら目の前を通りすぎて教卓にポロっと落ちてきたのはコガネムシ。逆さまになってモガいてるじゃないですか。

アァーーーーー!!!!!コガネムシ!!!!!

と叫びましたよ。
その瞬間の学生達のイキイキした表情ったら。目をキラキラさせて見守ってくれてました。その前で、ビビッて固まり状況を打開できない。講師としてというより、人として何ともイケてない私にしびれを切らして窓からコガネムシを出してくれた学生。

それでもプレゼンは続けなくてはならない

ごめんねー…申し訳ない。オデコをコガネムシが歩いてたみたいでさ…
と、すっかり調子が狂いつつ何とか授業を再開。

しかし、その後の授業はそれまでと様子が違いました。
ちょっとした話でも、笑顔になってくれるんです。(冒頭のイキイキが続いてるせいか?)
当ててトンチンカンな答えを言う学生に突っ込んだら、他の学生も突っ込むんです。突っ込まれた学生も言い返すんです。
講師対学生の距離感がグッと縮まり、緊張感が解けたためか学生同士もリラックスしていました。とはいえ、きちんと講師として全体をコントロールしていかないと無法地帯になってしまうので、そこは意識が必要。

講師として、場作りの技術はたくさんありますが、こんなにも効果テキメンの技術があるとは知りませんでした。恐るべしコガネムシ。いつかまた手伝いに来てください。

by KOKUBU

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