ファシリテーションの本は世の中にたくさんありますが、その中でも本書の特徴は「誰を会議に呼ぶか」にも注意を払っているところ。

「キャスティング」というキーワードにまとめていますが、著者の桑畑先生は「3つの視点で人選する」ことを提唱しています。それが、

  • 権限
  • 能力
  • キャラクター

とくにキャラクターは、「会議とは人と人の”化学反応”が必要であり、また必ずそれが起こる。であれば、良い化学反応を起こし、悪い化学反応をおきにくくすることを考えるべきだ。その化学反応に深く関係するのが『キャラクター』だ」と、一番重要であるとの指摘がされています。

化学反応という意味では、ファシリテーターのタイプも重要だそうで、「議論のプロセス・結果の論理性」と「参加者間のコミュニケーションとモチベーションを重視」という二軸で、

  • 建築家
  • 触媒
  • プロデューサー

という3タイプに分かれるとのこと。

また、会議の現状を分析するためのKPTフレームワークも役立ちそうです。これは、

Keep (続けたいこと)
Problem (問題点)
Try (実践したいこと)

の3つに分けて情報を整理するというもので、これによって現状の問題点が浮き彫りになるとのこと。

他にも、「効果←→効率」、「成果←→プロセス」という二軸で会議の種類を分ける方法論なども有用そうです。

【目次】
1.まずは会議の現状を認識しよう
2.会議は段取りで本当に8割が決まる
3.適切な問いかけで会議を仕切る
4.議論を見える化して効果・効率を高める
5.困った状況はこうして切り抜ける
6.会議を評価・改善してスキルを磨こう

桑畑幸博著、[臨機応変‼]日本で一番使える会議ファシリテーションの本

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