セミナー集客ではネーミングが重要なのは言うまでもないでしょう。実際、前回紹介した「商標登録」においても、「ネーミングの3大条件」として、

  • イメージが広がるワード(単語)の選択
  • バランスがよい組み合わせ(対極概念、反復、リズムや音感)
  • コンセプトが明快で伝わる(図解できる)

が挙げられています。

では、具体的にどうやっていいネーミングを思いつくの?という時に参考にしたのが井上先生の著書、井上 睦己著、誰でも成功するネーミング入門 著作権管理事業法を活用してらくらくネーミングを売る法を大公開!です。この手の本にありがちで、見てくれは何ですが内容的には参考になるところ大です。

集客ではネーミングにこだわれ!

具体的には、ネーミング作業を3ステップに分けて、

キーワード発想

ネーミングベース立案

ネーミング作業

というものです。そう、一口に「ネーミング」といっても、ゼロから完成型ができるわけではなく、段階を踏んでこそセミナー集客につながるものができるのです。これを、「子供用リバーシブルバンダナキャップ」を題材に考えるところが本書で一番参考になるところ。

ちなみに、子供用リバーシブルバンダナキャップというのはこんな感じの商材。

さあ、あなたならこれにどんなネーミングをつけるでしょうか。

まずはキーワードから。

  • バンダナ
  • 流行
  • モダン
  • オシャレ
  • キャップ
  • リバーシブル
  • コンビニ
  • 子供

などが思いつきますね。では、お次はこれに基づいてネーミングベースの立案です。ちなみにネーミングベースとは、キーワードを変形させたり組み合わせたりする作業です。

  • バンダナ
  • キャッピー
  • リバーシブル
  • かわいい
  • バンジー
  • キャッパー
  • リバーサイド
  • キュートキャップ
  • キャッ
  • リーバ
  • スウィート
  • キャ
  • モダン
  • バリ
  • プリティー
  • ファッション
  • モダダーン
  • 子供
  • プリリバー
  • 現代
  • チャイルド
  • プリン

という風になりました。そして、いよいよネーミング作業では、様々に拡げたアイデアを絞り込んでいきます。

  • バンダナキュート
  • キャッピー
  • バンダァン
  • 現代子
  • プリ・バンダナ
  • バンダナ・キャッピ
  • キュートキャップ
  • バンダナcap

最後に選び取ったのが、「バンキャップ」。で、それを、クライアントに見せて、クライアントが選び取ったのが「バンダナKids」となったそうです。こうやって一連の流れを見ると、コアコンセプトからアイデアを拡げて絞り込んでいくという一連の流れが見えて参考になります。

セミナー集客全般にそうですが、完成型を見ると「まあ、そうだろうな」と妙な納得感ってあるじゃないですか。ただ、それでは自らの再現性のあるスキルとするには不十分。本書で紹介されたような完成型の裏にある苦労を知ることで、自分も同じプロセスができるようになると思うんです。

ネーミングをどう評価する?

ちなみに、拡げたアイデアを絞り込むところでは、「ネーミングの三大評価要素」を著者は提言しています。

  • 概観・視覚
    • 見た目がいい・遠くから見てもすぐわかる 
    • 字画・字数が少ない 簡単・明瞭である
  • 音感・聴覚
    • いいやすい 聞きやすい。一度聞いたら忘れない
    • 理解しやすい、響きがいい
  • 観念・思考
    • 意味・内容がある 説得力・印象に残る
    • 商品内容が分かる プラス思考である

あるいは、具体例として、「ごはんですよ」で有名な桃屋のネーミング戦略を下記の要素で解説しています。

  • 商品の特性をひと言で訴えられる
  • 時化の変化、ニーズを捉えられる
  • 商品は企業思想の現れであるから、最終決定は経営トップが行う

そして、世の中にあるネーミングの成功事例を8つのパターンに類型化したのがこちら。

  • 自然語型 青空 大自然 当選 合格
  • 語頭語尾変化型 ハンディーカム ブレンディー たまごっち
  • 単語組み合わせ型 タフマン サイレントピアノ メイヤング
  • 合成語型 スキンピア サラドレ シャープル
  • 省略語型 セロテープ サテン チョベリグ
  • 擬人語型 鈴木くん佐藤くん おまめさん
  • 擬音・業態語型 ファーファ ポカポカ ジュージュー
  • 語呂合わせ型 燗板娘 最洗ターン

セミナー集客に「使える」ネーミングノウハウ

なお、ネーミングを深く知るに当たっては、本書以外にも様々な本をチェックしました。

齋藤孝先生の「売れる!ネーミング発想塾 」では、上記の8累計をさらに詳しく分類した解説がなされています。

  説明系 イメージ系
擬態語型 髪の毛集めてポイ! SOO
極端型 スリムドカン 保険王
ダジャレ型 お自動さん タフマン
連用形型 麺づくり 高原育ち
語感型 タンスにゴン ムースポッキー
会話型 おーいお茶 お父さんがんばって
長文型 じっくりコトコト煮込んだスープ 恋コロン髪にもコロンヘアコロンシャンプー
略語型 キョホグレ (巨峰グレープ) プレステ
地名型・国内編 六甲のおいしい水 霧ヶ峰
地名型・外国編 バーモントカレー サハラ
責任者明記型 筑紫哲也ニュース23 マツモトキヨシ
外国語型 とらばーゆ セフィーロ
和製外国語型 カビキラー カムリ
トリビア型 オロナミンC ユンケル黄帝液
デジャブ型 バソキヤ コンサドーレ札幌
パクリ型   百年の孤独
動物型 マネー機ねこ ペリカン便
恐竜型 チョコラザウルス ノンギラス
下半身刺激型 夜のお菓子 うなぎパイ マシュマロブラ
物語型 ラーメン紀行 植物物語
元祖型 ポーラ化粧品本舗 ワハハ本舗
色型・赤緑編 みどりの窓口 赤いきつね
色型・マイナー色編 金のつぶ 京都パープルサンガ
型番型 501 A160 (ベンツ)
数字型 十六茶 ウルトラセブン
専門用語型 フラバン茶  
業界用語型 一番搾り まかない焼きそば

 

あるいは、横井先生の「ネーミングの法則―誰でもネーミングの達人になれる25の手法 」では、ネーミングのプロセスを、主にクライアントに提示するという観点から詳しく解説されています。

●ネーミングのプロセス

オリエンテーション

競合ネームの調査

商品機能分析とネーミング方向性の設定

 商品自体どんな特徴があるか

  商品の基本的属性の把握

  商品が使われるシチュエーションの想定

 生産者はこの商品の何を訴求したいのか

  機能面での最大の特徴は何か

  従来の製品との違いは何か

 消費者はこの商品をどう受け止めるか

  ベネフィットは何か

  イメージはどんな風か

日本語キーワードの抽出

英語キーワードへ拡張

各言語への置き換え

シンボル系ワードの拾い出し

ブレーンストーミング

造語作業

評価作業

 評価基準表でのチェック

 商標調査

 ネイティブチェック

絞り込み・提案

はたまた岩永先生の「売れるネーミング・買わせるネーミング 人を引きつけて離さない、ネーミングの極意 Do books」では、チェックポイントがより詳しく解説されています。

●家電のネーミングチェックポイント

今までにない感じ

ハイテクノロジーのな感じ

環境や自然を意識した

省エネ

使用シーンが想起できる

便利そう

使いやすそう

生活を楽しくする

効果が大きそう

かしこさ

おしゃれな

センスのいい

●ネーミングのチェックポイント

-つくる側から

簡潔か

視覚的か

音がいいか

他に似たものがないか

-使う側から

読みやすい

書きやすい

響きがいい

親しみやすい

覚えやすい

●コンセプト分析表

テイスト

感触

価格

TPO

趣味

所得

年齢

ライフスタイル

機能

大きさ

 

ちなみに岩永先生の本は、「母音の音感表」というのが載っていて、言葉(音)がどのような印象を持つかをまとめてくれています。

明るさ
強さ
大きさ
格調
するどさ
やさしさ
知的
情感
重さ
軽さ

 

なお、ここまで来るとネーミングの重要性は分かっていただけているかと思いますが、実際の数字が入った事例を安田先生の「あのネーミングはすごかった」が紹介してくれています。それが、男性用靴下の「通勤快速」。なんでも、1981年に売り出された当初は「フレッシュライフ」というネーミングで、市場では売れ行きが芳しくなかったそう。ところが、1987年に名前を変えて再発売したところ、売上が9千万円から8億円に増加!。たった一つのネーミングで10倍ぐらい差がつくんですね。ちなみに、「通勤快速」に至るまでのの他の候補作は、清潔太郎、足自慢、足の幸せ、さらりマン、ソーカイダー、あしよろし、救足、あしくりん、ムシュー、などがあったそうです。

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