プレゼンは、「最初の60秒間」がキモであるってご存じでしょうか?

なぜならば、聞き手が「このプレゼンを本腰入れて聞くか、聞かないか」を決めるのがその60秒間だから。

ところが、この重要な60秒間を無駄に使ってしまうプレゼンターもいて、とくに最悪なのが「自己紹介」。

だって、考えてもみてください。聞き手が興味を持っているのは話の「中身」であって、話し手が「誰か」ではないですよね。それなのに、

「本日プレゼンを務めさせていただきますのは、株式会社○○、△△事業部の□□です。私は入社以来この仕事に携わって…」

なんて始められたら、「早く本題に入れよ」って思ってしまいます。

では、その60秒を何に使うの?という疑問への答が、「聞き手の意識をコントロールする」と言うことです。具体的には「アイコントロール」というテクニックになりますが、聞き手の興味を惹きつけて、「これから話す事だけを考えてもらう」ためにこの時間帯を使うのです。

ちなみに、アイコントロールを含めた聞き手の意識のコントロールを詳しく知りたい方は、プレゼン入門セミナーをチェックしてみてください。

なお、このような考え方は世界共通で、NST (National Seminars Training、全米セミナー・トレーニング)のEssential Presentation Skills for Executives, Managers, and Team Leaders講座においても、紹介されています。

プレゼンを始めとしたトレーニングの「総本山」NST

NSTはGraceland College Center for Professional Development and Lifelong Learning, Inc.の子会社であり、社会人向けにcontinuing education (継続教育、もしくは生涯教育)を提供している団体です。母体となったGraceland University(グレースランド大学)は1895に設立された名門校。キリスト教系リベラルアーツの大学なので、女子が多いのもうなづけます。今回メインで紹介するNSTは、その子会社の子会社、みたいな位置づけですが、カンサスシティーに位置しているとのこと。

その提供している講座を見ると、全米に数多くの内容を展開しています。また、Webinar(ウェビナー)と呼ばれるウェブセミナーや通信教材も抱負で、「トレーニングの総本山」とでも言うべき様相を呈しています。

管理職向けのプレゼンセミナー

その中からプレゼンテーションにしぼって紹介しますが、上記でも提示したEssential Presentation Skills for Executives, Managers, and Team Leadersは、その名の通りエグゼクティブやマネージャー、はたまたチームリーダーなどの管理職にしぼったプレゼントレーニングを2日間にわたって提供するというもの。

セミナー内容は、

  • Assess, Establish, and Achieve Your Goals
  • Prepare Powerful and Persuasive Presentations
  • Add Power & Impact With Outstanding Visuals
  • Present Your Ideas With Poise and Confidence

という順序で進んでいきます。管理職向けなだけに、「Power」(パワフルに)とか「Pois」(威厳を持って)などでてくるのが他のプレゼンテーションと違うところでしょうか。

管理職はプレゼンにどのくらい時間をかけるべきか

そして、さらに実用的だと思ったのが、上記”Assess, Establish, and Achieve Your Goals”の中に含まれる”How to accurately estimate how much to develop so you don’t prepare too much … or too little”という項目。意訳すると、「プレゼン準備にどのくらい時間をかけるか正確に見積もる-準備過剰にも、準備不足にもならないために」。

TEDやスティーブ・ジョブズのようなスーパーなプレゼンテーションには、当然時間がかかります。それこそ、スティーブ・ジョブズ氏なんかはプレゼンの数週間前に準備を始め、リハーサルにまるまる2日費やすとか。

でも、他の仕事で忙しい管理職は、これって難しいですよね。だとしたら、「妥当な準備時間はどのくらいなのか」を知るのは、極めて実用的です。

なお、この講座には値段が書いていなかったのですが、NSTの他の2日間講座を見ると、299ドルなので日本円で3万円ぐらい。安いと言えば安いのですが、クオリティがちょっと心配になるお値段ではあります。

お問い合わせ下さい

シンメトリー・ジャパン問合せ窓口

記事には書ききれなかった様々なノウハウをご紹介することができます。ご要望・ご質問をお問い合わせページよりご連絡ください。