「定年後は、自分の知識や知見を伝える先生をやりたい…」と思う人が手にとってしまうかもしれないのが小山信康先生のご著書、「先生になろう! セカンドステージでキャリアを生かす」です。

資格講師がデビューへの近道

著者の小山信康先生が、講師への近道として推奨されているのが資格の取得です。いわく、

資格講師はいつもどこかで募集しています。基本的に、その資格を所有していれば第一関門は突破です。

とのこと。しかも、一口に資格講師といってもハードルが低いモノを紹介してくれているのが本書の良心的なところです。

資格講師で、もっともハードルが低いのはハローワークの職業訓練です。これは、離職者がハローワークの推薦を受けて、民間の資格専門学校で学ぶものです。

ということで、講師になりたい人はまずはここを目指すのが王道なのでしょう。

その糸口も明確で、まずは「委託訓練 講師募集」でインターネット検索するのがお勧めだそうです。

講師として活躍するために必要な人脈

資格講師としてデビューしたら、次のステップとして人脈を広げることを著者の小山信康先生は提唱されています。曰く、

講師として活動する中で最も重要となるのは、講師同士の人脈です。仲のよい講師が増えるほどに、紹介のチャンスが増えるのは当然でしょう

とのこと。ここに述べられているように、紹介こそが講師業の幅を広げるのに一番適しているのでしょう。

ただ、紹介だけではなく、様々なジャンルの社会人講師の掲載しているホームページに登録することも、本書では勧められています。

セミナー講師になる前に退職前にやっておくべきこと

さらに、退職前からの準備を述べているのが本書の特徴です。たしかに、退職してから「さあ、講師になるためには」と考えるよりも、よっぽどスムーズに「ソフトランディング」できるでしょう。具体的には、ご近所との付き合いです。退職後に何かをはじめると、言葉を飾らずにいえば周りの人から「見下される」懸念があります。ところが、退職前からはじめていると、「忙しいのにやってくれている」と感謝されるとのこと。

もう一つのお勧めが、異業種交流会への参加です。それも、退職前が重要なのは、肩書きがあるから。身も蓋もない言い方ですが、

個人事業の人たちからすると「もしかしたら、何か大きな仕事がもらえるかも?」という期待感があります。勝手に多くの人がよってくること間違いなしです。

とのことです。

ただ、本書はもちろんリアルな体験に基づいているのではあるでしょうが、一般論としては、本書で書かれているのは例外で、実際のところは退職後に講師になるのは狭き門というのは念頭において、本書を読むべきでしょう。


画像はアマゾンさんからお借りしました。

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